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現場では毎日、さまざまな仕事が同時に動いています。職人は作業を進め、現場監督は工程や品質を確認し、事務担当者は電話や書類、請求などに対応する。忙しい一日の中では、「ここが少し面倒だな」と感じても、そのまま流れてしまうことが少なくありません。
しかし、その小さな面倒の中には、会社の利益を考えるヒントがあります。大きな設備を導入したり、仕事のやり方を一気に変えたりしなくても、毎日の仕事を少しずつ整えることが、結果としてムダな時間や手戻りを減らすことにつながるからです。
改善というと、何か特別なアイデアが必要だと思うかもしれません。ですが、まず目を向けたいのは、現場や事務所で何度も繰り返されている困りごとです。
例えば、「必要な書類がすぐ見つからない」「誰に確認すればいいのか分からない」「同じ内容を何度も伝えている」「作業に入ってから変更点に気づく」といったことです。
こうした問題は、一つひとつを見ると小さく感じられます。しかし、同じことが何度も起きれば、そのたびに確認や連絡、やり直しが発生します。改善の出発点は、「何がムダか」を難しく考えることではなく、「どこで仕事が止まるか」を見つけることです。
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手戻りは、建設の仕事に限らず、予定していなかった時間を生みます。もちろん、すべての手戻りをなくすことは簡単ではありません。現場では天候や納期、仕様変更など、自社だけでは決められない要素もあります。
それでも、自社の中で防げる手戻りがないかを確認することはできます。例えば、作業開始前に変更点を共有する、確認が必要な事項を記録に残す、担当者だけが知っている情報をチームでも確認できるようにする、といった方法です。
ここで重要なのは、誰かの注意力だけに頼らないことです。「気をつけよう」で終わらせるのではなく、間違いや確認漏れが起きにくい仕事の流れをつくることが、小さな改善の一つになります。
経験豊富な職人やベテラン社員の工夫は、会社にとって大きな財産です。ただ、その人にしかできない方法になっていると、休みや異動などで仕事が止まる可能性があります。
そこで役立つのが、仕事の手順をできるだけシンプルにそろえることです。工具の置き場所、書類の保管方法、写真の整理方法、連絡事項の残し方など、すべてを細かく決める必要はありません。
むしろ、「これだけは全員同じにする」というルールを少しずつ増やす方が、現場には定着しやすいでしょう。
生産性向上も、難しい言葉として捉える必要はありません。仕事がスムーズにつながり、確認ややり直しが減れば、それも仕事の進め方を良くする一歩です。
せっかく良い方法を見つけても、時間がたつと元のやり方に戻ってしまうことがあります。そこで、新しく決めた方法や、以前よりやりやすくなったことを簡単に残しておくことが大切です。立派なマニュアルを作らなくても、共有用のメモや写真、短いチェック項目でも構いません。
改善の内容が残っていれば、新しく入った社員にも伝えやすくなります。また、「前にも同じ問題があった」と気づくきっかけにもなります。
利益は売上だけで決まるものではありません。工事を進めるために必要な材料費や外注費、人件費などさまざまな要素が関わります。そのため、仕事の途中で発生する余計なやり直しや確認を減らすことは、会社全体の利益を考える上でも無関係ではありません。
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業務改善で失敗しやすいのは、一度に多くのことを変えようとすることです。新しいルールが増えすぎれば、かえって現場の負担になる場合もあります。
まずは、「毎回確認していること」「何度も同じ質問が出ること」「探すのに手間がかかるもの」の中から、一つだけ選んでみる。それを実際に試し、仕事がやりやすくなったかを確認する。この繰り返しなら、大きな負担をかけずに続けやすくなります。
改善は、特別なプロジェクトでなくても構いません。「昨日より少し仕事が進めやすくなった」という変化を積み重ねることが、結果として会社の仕事の質や利益を支える土台になるはずです。
利益を増やそうとすると、新しい仕事を増やすことや大きなコスト削減を考えがちです。しかし、今ある仕事の中にも改善できる部分はあります。
確認の手間、情報の伝わりにくさ、繰り返される手戻りなどを一つずつ見直すことで、仕事の流れを整えることができます。まずは現場や事務所で「これ、毎回ちょっと面倒だな」と感じることを一つ探すことから始めてみてはいかがでしょうか。
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