工程管理は建設工事の品質や利益を左右する重要な業務です。
しかし、中小建設会社ではExcelや手書きによる工程管理が残っているケースも少なくありません。工程表の更新に時間がかかったり、工期の根拠を説明しづらかったりすることが課題となっています。
こうした中、株式会社建ログは建設業向けネットワーク工程表アプリ「Con-Sche(コンスケ)」の全機能を無料で利用できるようにすると発表しました。歩掛と数量をもとに工期を算出する機能や、クリティカルパスの自動計算などを備えており、工程管理の効率化を支援するサービスとして注目されています。
Con-Scheが全機能無料化 工程管理の基盤を無償提供
『株式会社建ログ(タテログ)は、建設業向けネットワーク工程表アプリ「Con-Sche(コンスケ)」について、これまで有料プランで提供してきた全機能を、2026年7月9日より無償で開放いたしました。
氏名・会社名・メールアドレス(会社ドメイン)をご登録いただくだけで、月額料金なしで全機能をご利用いただけます。あわせて、初回登録時にAPIコードを発行し、外部システムやAIから工程管理機能を呼び出せるようにしました。』
引用元:株式会社建ログ プレスリリース(PR TIMES掲載)
工程管理は「経験」だけに頼る時代から変わりつつある
建設工事では、工期の遅れは利益率の低下や次の現場への影響にもつながります。そのため、工程表は単なる予定表ではなく、工事全体を管理するための重要な資料です。
一方で、中小企業では担当者の経験や勘に依存した工程作成が行なわれることも多く、担当者が変わると精度に差が出ることがあります。また、急な仕様変更や天候不良が発生した際、工程の見直しに時間がかかるケースも少なくありません。
こうした課題を解決するためには、工程作成の根拠を数値化し、誰でも同じ基準で工程を組める環境づくりが重要になります。
歩掛と数量から工期を算出できる点が大きな特徴
Con-Scheの特徴は、歩掛マスタと施工数量を組み合わせて工期を算出できることです。
例えば、一定面積の舗装工事や外構工事、基礎工事などでは、施工数量を入力することで必要な作業日数の目安を算出できます。担当者の経験だけに頼るのではなく、歩掛という客観的な基準を活用できるため、工程作成の根拠を社内で共有しやすくなります。
また、ネットワーク工程表の作成とクリティカルパスの自動計算にも対応しています。工程の遅れが全体工期へ影響する作業を視覚的に把握しやすくなるため、工程変更時の判断材料としても活用できます。
さらに、ブラウザ上で利用できるため専用ソフトのインストールは不要です。工程データは利用者の端末内へ保存される設計となっており、クラウドへの保存に不安を感じる企業でも導入しやすい点も特徴といえるでしょう。
中小建設会社が導入前に確認したいポイント
無料で利用できるツールであっても、自社の業務に適しているかどうかは事前に確認しておくことが重要です。特に工程管理では、実際の現場運用に無理なく取り入れられるかが定着の鍵となります。
Con-Scheでは、ネットワーク工程表の作成、歩掛と数量による工期算出、クリティカルパスの自動計算に加え、PDFやCSVでの出力にも対応しています。また、初回登録時にはAPIコードが発行され、外部システムやAIとの連携も可能となっています。
一方で、API連携やAI活用は、すべての企業がすぐに必要とする機能ではありません。まずは工程表の作成や工期の見える化といった基本機能から試し、自社の業務フローに合うかを確認することが現実的です。
無料で利用できることから、導入コストを気にせず操作性を検証できる点は、中小企業にとって大きなメリットといえるでしょう。
※画像はイメージです
今後は工程データの活用が競争力につながる可能性も
近年は建設DXが進み、工程表も単なるスケジュール管理から、さまざまなデータと連携する基盤へと変化しています。工程データを活用することで、施工計画の見直しや進捗管理、将来的にはBIMなどとの連携にも発展する可能性があります。
もちろん、すべての会社が高度なデジタル化を急ぐ必要はありません。しかし、人手不足が続く中で、限られた人数で現場を運営していくためには、工程管理の効率化は避けて通れない課題です。
今回のCon-Scheの無償化は、「まず使ってみる」という選択肢を広げた点に大きな意味があります。工程管理ソフトの導入を検討していた企業や、Excel中心の運用を見直したい企業にとっては、有力な候補の一つとなるでしょう。
まとめ
株式会社建ログが提供するCon-Scheの全機能無償化は、建設業の工程管理をより身近にする取り組みといえます。歩掛と数量による工期算出やクリティカルパスの自動計算など、これまで有料で提供されていた機能を無料で利用できるようになったことで、中小建設会社でも導入しやすい環境が整いました。
工程管理の精度向上は、工期短縮や利益確保だけでなく、現場全体の生産性向上にもつながります。無料だからこそ試しやすいこの機会に、自社の工程管理の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
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