建設業では慢性的な人手不足や働き方改革への対応を背景に、現場業務の効率化がこれまで以上に重要な経営課題となっています。特に労務安全書類の作成や管理は、多くの建設会社にとって時間と手間のかかる業務です。
こうした中、建設業向けクラウドサービス「建設サイト・シリーズ」の導入が全国で広がっています。元請会社の契約数が1,000社を突破し、全国47都道府県すべてで導入されたことは、建設業界全体でDXが着実に進んでいることを示す出来事といえるでしょう。
本記事では、このニュースの概要とともに、中小建設会社にとってどのようなメリットがあるのかを解説します。
元請会社契約数1,000社突破 全国47都道府県で導入を達成
『エムシーディースリー株式会社(東京都渋谷区、代表取締役社長:飯田正生)は、建設業向けクラウドサービス「建設サイト・シリーズ」の元請会社契約数が、2026年6月末時点で1,000社を突破し、全国47都道府県すべてで元請会社にご契約いただいたことをお知らせします。』
引用元:エムシーディースリー株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
建設サイト・シリーズは、労務安全書類作成サービス「グリーンサイト」をはじめ、建設現場のさまざまな業務を支援するクラウドサービス群です。 2022年5月末には元請会社契約数400社、2023年5月末には500社を突破していましたが、その後も導入が加速し、2026年6月末には1,000社へ到達しました。
また、北海道から沖縄まで全国47都道府県すべてで導入されている点も大きな特徴です。
なぜ今、建設会社でDXが加速しているのか
建設業界では2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、限られた人員で効率良く現場を運営することが求められています。 これまで紙で管理していた安全書類や各種申請書類は、現場ごとに作成・提出・保管が必要となり、事務担当者だけでなく現場監督にも大きな負担となっていました。
さらに、人手不足が続く現在では、経験豊富な社員が書類作成に多くの時間を費やすことは、生産性の低下にもつながります。 そのため、クラウドサービスを活用して書類を電子化し、元請会社と協力会社が同じ情報を共有できる仕組みへのニーズが全国で高まっています。
中小建設会社にも広がる導入メリット
「DXは大手ゼネコンだけのもの」と考えられがちですが、今回の発表はそうしたイメージが変わりつつあることを示しています。
建設サイト・シリーズは、大手ゼネコンだけでなく地域ゼネコンや専門工事業者にも利用されており、契約企業数は13万社、登録作業員数は288万人に達しています。これだけ多くの企業が同じ仕組みを利用することで、元請会社と協力会社の双方が同じプラットフォーム上で書類を管理できるようになり、提出漏れや確認作業の負担軽減が期待できます。
また、クラウド上で情報を管理できるため、過去のデータを探しやすくなり、書類の再利用や情報共有もスムーズになります。現場ごとに紙のファイルを持ち歩く必要が減ることも、日々の業務改善につながるポイントです。
CCUSや働き方改革への対応にも期待
建設サイト・シリーズの中核サービスである「グリーンサイト」は、労務安全書類の作成・提出・確認をインターネット上で行なえるサービスです。書類の電子化によって作業時間の短縮だけでなく、情報の共有や管理もしやすくなります。
また、建設キャリアアップシステム(CCUS)の活用が広がる中、技能者情報や現場情報をデジタルで管理する重要性も高まっています。書類管理のデジタル化は、単なるペーパーレス化ではなく、今後の建設業に求められる情報管理の基盤づくりにもつながります。
さらに、元請会社・協力会社双方が同じシステムを利用することで、書類の受け渡しや修正依頼などのやり取りも効率化され、結果として現場全体の業務改善が期待できます。
引用元:エムシーディースリー株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
中小企業こそDXを身近な改善から始めよう
「DX」という言葉を聞くと、大規模なシステム導入や高額な投資をイメージする方も少なくありません。しかし、実際には日々の業務を少しずつ効率化することも立派なDXです。
例えば、安全書類の作成時間を短縮する、紙の保管スペースを減らす、提出状況をオンラインで確認できるようにするなど、一つひとつの改善が積み重なることで、現場全体の生産性向上につながります。 特に人手不足が続く中小建設会社では、一人が担う業務の幅が広いため、事務作業の削減は現場対応や顧客対応に充てられる時間を増やすことにもなります。
もちろん、すべての企業がすぐにクラウドサービスを導入する必要はありません。しかし、取引先や元請会社がデジタル化を進める中で、自社も対応できる体制を整えておくことは、今後の競争力を維持するうえで重要になるでしょう。
エムシーディースリー株式会社では、2026年8月26日に「グリーンサイトで元請1,000社の現場は何が変わったのか。地場~スーパーゼネコンまで。13万社の声で見えた導入理由・効果を大公開」と題したオンラインセミナーを開催予定です。導入企業の事例やアンケート結果を交えながら、実際の効果や導入のポイントが紹介される予定となっています。
まとめ
建設サイト・シリーズの元請会社契約数1,000社突破と全国47都道府県での導入達成は、建設業界におけるDXが全国規模で着実に進んでいることを示すニュースです。
人手不足や働き方改革への対応が求められる現在、書類業務の効率化は中小建設会社にとっても重要な課題となっています。グリーンサイトのようなクラウドサービスは、紙中心の業務を見直すきっかけとなり、事務負担の軽減や情報共有の円滑化、生産性向上に役立つ可能性があります。
DXは一度に大きく進めるものではなく、自社の課題に合わせて少しずつ取り組むことが成功への近道です。今回のニュースを機に、自社の業務改善について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
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