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屋根や外壁を金属板で施工し、建物を雨風から守る建築板金。その品質を左右するのが雨仕舞い(雨仕舞いとは:雨水を建物内部に浸入させないよう、水の流れを考えて部材を納める工夫)ですが、屋根の上で行なわれる仕事は施主の目にほとんど触れません。技術の価値をどう伝えるかは、板金業を営む中小事業者にとって重要な経営課題です。
建築板金の職人は、ガルバリウム鋼板(ガルバリウム鋼板とは:アルミニウムと亜鉛の合金でめっきした鋼板で、錆びにくく軽量な建材)などの金属板を現場の寸法に合わせて加工し、棟や谷、外壁との取り合いといった雨漏りが起きやすい部分を丁寧に納めていきます。ただし、完成後に施主が目にするのは屋根の外観だけで、下地処理や水切りの細かな工夫まで確認することはできません。
加えて屋根工事を巡っては、突然訪問して無料点検をうたい、不要な工事を契約させる点検商法の被害が後を絶たず、国民生活センターも繰り返し注意を呼びかけています。誠実に施工する事業者ほど、施主の警戒心という壁に直面しやすいのが実情です。
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よく見られるのが、見積もりの段階で施工内容を十分に説明できず、単価の安さだけで比較されてしまうケースです。立平葺き(立平葺きとは:棟から軒先まで一枚の鋼板を縦に張る屋根の葺き方)と他の工法の違いや、雨仕舞いにかける手間が伝わらなければ、施主にとってはどれも同じ屋根工事に見えてしまいます。
また、施工写真が職人個人のスマートフォンに散らばり、必要なときにすぐ取り出せないという声も少なくありません。記録が整理されていないことは、説明力の低下だけでなく、アフター対応や保証の場面での信頼低下にもつながります。
屋根の状態を施主に見せる手段として、ドローンによる空撮点検を取り入れる事業者が増えています。高所に上らずに撮影できるため、墜落・転落リスクの低減にも効果があります。
ただし、ドローンの運用には航空法のルールが適用されます。2022年6月からは重量100グラム以上の機体の登録が義務化され、人口集中地区(人口集中地区とは:国勢調査の結果に基づき人口が密集していると定められた地域)の上空での飛行などには、原則として国土交通大臣の許可・承認が必要です。導入前に国土交通省の案内を確認し、手続きを整えておくことが欠かせません。
記録の整理には、工事写真の管理に対応したアプリの活用が有効です。ルクレの蔵衛門シリーズは工事写真の撮影・整理に、アンドパッドのANDPADは写真や工程、図面の共有を含む施工管理全般に対応しており、現場と事務所で情報をそろえやすくなります。
施主とのやり取りには、LINEヤフーが提供するLINE公式アカウントが使えます。施工前の劣化状況、工事中の下地や水切りの納まり、完成後の状態を写真付きで共有すれば、見えない技術が目に見える安心に変わります。こうした記録は自社ホームページの施工事例としても活用でき、点検商法と一線を画す誠実さの証明にもなります。
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建築板金の技術は、伝え方次第で価格競争から抜け出す武器になります。ITツールを上手に取り入れ、屋根の上の確かな仕事を施主に届ける仕組みをつくることが、これからの板金業経営の要といえるでしょう。
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出典・参考:
・「無人航空機登録ポータルサイト」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/koku/drone/)
・「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」(独立行政法人国民生活センター、2023年10月11日公表)(https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20231011_1.html)
・「屋根工事の『点検商法』トラブルが増えています!」(杉並区立消費者センター)(https://www.city.suginami.tokyo.jp/documents/10162/229rinnji.pdf)
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