2026年7月28日、経済産業省の審議会(総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会 再生可能エネルギー主力電源化小委員会・第3回)で、事業用太陽光発電へのFIT/FIP制度による支援を、地域と共生しやすい類型に絞り込む検討が本格的に始まりました。🏗️☀️
結論を先にお伝えすると、今後優先的に支援されそうなのは、建物の屋根を使う太陽光発電、そして空港・道路・港湾・鉄道・都市公園・水道・下水道といった公共インフラ空間、加えて駐車場に設置するソーラーカーポートです。
すでに調達価格等算定委員会は令和8年2月5日、事業用太陽光発電のうち地上に設置するタイプについて、2027年度以降はFIT/FIP制度の新規支援区分の対象外とする方針をまとめています。今回の議論はその先、屋根やインフラなど「地域と共生しやすい」導入形態にどう支援を回すかを詰める段階に入った、というわけです。💡
なぜ「屋根」と「インフラ」が選ばれつつあるのか
資料では、支援を重点化する類型を選ぶ基準として3つの視点が示されました。
①今後の導入拡大が政策的に重要な類型かどうか
②太陽光発電の設置による安全面・防災面・景観・環境への追加的な影響が小さく、自治体や国が事業に関与している類型かどうか、
③FIT/FIP制度になじむよう客観的な基準で明確に線引きできる類型かどうか
という3点です。🔍
このうち屋根設置太陽光は、すでにある建物の屋根を活用するため新たな土地開発を伴わず、景観や防災面への追加的な影響が比較的小さいことが評価されています。
加えて環境省と国土交通省からは、国や自治体が保有する公有地での事業、地域脱炭素の認定制度で認定を受けた事業、ソーラーカーポート、そして空港・道路・港湾・鉄道・都市公園・水道・下水道といった公共インフラ空間についても、支援重点化の候補として名前が挙がっています。🏢🚧
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saiene_shuryoku/003.html)をもとに作成
数字で見る導入ポテンシャルと現場のリアル
資料に示された導入ポテンシャルの推計では、住宅用の太陽光が49.2ギガワット、事業用の屋根設置太陽光が137.2ギガワット、事業用の地上設置太陽光が20〜107ギガワットとされています。
一方、現時点でのFIT/FIPによる導入量は、住宅用17.3ギガワット、事業用屋根設置6.1ギガワット、事業用地上設置54.6ギガワットにとどまり、屋根設置太陽光はポテンシャルに対してまだ導入が進んでいない領域であることが分かります。📊
国土交通省の資料では、すでに空港用地で約4.2万キロワット、道路区域で259箇所、港湾で82港湾600箇所・約1.0ギガワット、鉄道関連で約5万キロワット、都市公園で128団体192公園、水道施設で140団体、下水道施設で約160施設という導入実績も紹介されており、公共インフラ空間の活用余地はまだまだ大きいと見られます。🚉
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saiene_shuryoku/003.html)をもとに作成
建設業・電気工事業にとっての今後の影響
この動きは、屋根工事や電気設備工事、外構工事などを手がける建設業・電気工事業にとって無関係ではありません。
今後、FIT/FIP制度による支援が屋根設置やソーラーカーポート、公共インフラ空間へと重点化されれば、住宅や工場・倉庫の屋根工事、駐車場のソーラーカーポート新設、自治体施設の改修に合わせた太陽光設置など、地域に根ざした中小の建設会社にも新たな受注のチャンスが生まれる可能性があります。⚡
一方で、資料では森林法・農地法・盛土規制法などの違反を理由に一時停止等の措置が取られた太陽光発電事業が合計428件にのぼることも紹介されており、地域とのトラブルを防ぐための法令順守や住民説明が、これまで以上に重視される流れも見て取れます。⚠️
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saiene_shuryoku/003.html)をもとに作成
9月の「整理」に向けて今からできる準備
経済産業省が示した検討スケジュールによると、2026年7月から8月頃にかけて自治体や事業者団体からのヒアリングが行なわれ、9月頃には検討結果が整理される見込みです。その後、10月から2027年1月頃にかけて認定基準や支援価格などの具体的な制度論点が検討され、2027年2月から3月頃にパブリックコメント手続きを経て、2027年4月1日の制度改正の施行が予定されています。🗓️
太陽光発電の設置工事に関わる建設会社や電気工事業者は、この秋にかけて公表される「支援重点化の対象類型」の整理内容を早めにチェックしておくことをおすすめします。
屋根設置やソーラーカーポート、公共インフラ空間向けの施工実績や技術情報を今のうちに整理しておけば、制度の詳細が固まったタイミングで自治体や企業からの相談にもスムーズに対応できるはずです。🔧
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saiene_shuryoku/003.html)をもとに作成
まとめ
太陽光発電の支援制度は今まさに大きな転換点にあり、屋根やインフラ空間を活用する工事の重要性がさらに高まっていきそうです。
日々の情報収集を怠らず、変化をチャンスに変えていきましょう。🌱
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出典:「事業用太陽光発電におけるFIT/FIP制度の支援重点化について」(資源エネルギー庁)(https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/saiene_shuryoku/003.html)をもとに作成
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