「今日も書類作成で定時に帰れない…」そんな悩みを抱える現場監督や事務担当の方は多いのではないでしょうか。
実際、公共工事の現場では契約書類・施工計画書・材料確認書・写真記録など、提出すべき書類が多岐にわたり、「本当に全部必要なの?」と感じた経験がある方も少なくありません。書類作成に時間を取られるほど、本来注力すべき安全管理や品質管理、そして残業削減といった働き方改革へのしわ寄せが大きくなります。
そんな現場の課題を改善するため、新潟県土木部がこの"書類地獄"に本気で切り込むガイドブックを公表しました。今回は、その内容を建設業で働く皆さんの目線でわかりやすく解説します。
新潟県土木部が示した「工事書類スリム化ナビ」とは
そこで新潟県土木部技術管理課は、令和8年7月に『工事書類スリム化ナビ~現場担当者の負担軽減のために~』を初版として取りまとめました。📘
対象は「土木工事標準仕様書」を適用する工事で、書類の削減・簡素化、ペーパーレス化、情報通信機器の活用といった取り組みを、新潟県独自の事例も交えてわかりやすく紹介する内容になっています。
全体は5つの章で構成されており、
①受注者と発注者の適切な役割分担
②受発注者のコミュニケーションによる円滑な施工
③真に必要な書類のみを適時作成
④電子データの活用によるペーパーレス化
⑤情報通信機器の活用による打合せ・段階確認の効率化
という流れで整理されています。🗂️
※新潟県新潟市の福島潟
注目したい5つの取り組みポイント
特に現場目線で参考になるのが、以下のような具体策です。👇
まず一つ目は「作成書類一覧表」による役割分担の明確化。誰が何の書類を作るのかをはっきりさせることで、受注者に不要な書類作成を負わせない仕組みを目指しています。
二つ目は「ウィークリースタンス」の徹底です。従来のフライデー・ノーリクエストに加え、新規の取り組みとして昼休みや午後5時以降の打ち合わせを控える「ランチタイム・オーバーファイブ・ノーミーティング」、終業間際・終業後の依頼を控える「イブニング・ノーリクエスト」が盛り込まれました。🕔
三つ目は金額による書類の簡素化基準です。当初設計額500万円未満の工事では書類を簡素化でき、また工事実績システム「コリンズ」への登録が必要な500万円以上の工事でも、登録に伴う書類提出そのものは不要とされています。💰
四つ目は電子化の基準額。電子協議・電子納品は、当初設計額1,000万円以上の工事、及び200百万円以上の委託を原則対象とする方針が示されました。💻
五つ目は遠隔臨場の活用です。立会・確認・臨時検査等をカメラやモニターを通じて行なうことで、現場の手待ち時間や発注者側の移動時間を削減し、生産性向上につなげる狙いがあります。📱
中小建設会社が今日から取り入れられること
この取り組みは新潟県発注工事が対象ですが、考え方自体はどの地域の建設会社にも応用できます。🔧
例えば、社内で「誰が・いつ・どの書類を作るか」を一覧化するだけでも、二度手間や確認漏れはぐっと減らせます。また、打合せ時間帯のルール化は、社内会議にもそのまま使えるアイデアです。「昼休みと定時後は打ち合わせをしない」と決めるだけで、残業時間の削減や社員の働きやすさ向上につながるでしょう。😊
産業廃棄物管理票(マニフェスト)についても、新潟県の取り組みでは監督員への提示のみで足り、コピー提出は不要とされています。
安全教育訓練の実施状況資料や「工事概要説明資料」も、検査のために新たに作らせない方針が明記されており、こうした「本当に必要な書類だけを残す」発想は、自社の書類フローを見直すヒントになりそうです。📝
まとめ
書類作成に追われる毎日から抜け出すヒントは、遠い制度の話ではなく、身近な「役割分担」と「時間のルール化」にあるのかもしれません。
新潟県の取り組みを参考に、自社でも無理なく続けられる書類のスリム化から始めてみませんか?🌱
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出典:工事書類スリム化ナビ(新潟県土木部技術管理課)https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/gijutsu/slimnavi.html をもとに作成
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