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建設現場の信頼は、施工品質だけで決まるものではありません。現場周辺の住民や店舗から見れば、工事中の騒音、振動、粉じん、車両の出入りなども「その会社の仕事ぶり」です。
特に夏は窓を開ける家庭が増え、風によって土ぼこりが飛びやすくなるなど、近隣への配慮が求められる場面が増えます。
国土交通省の「建設工事に伴う騒音振動対策技術指針」では、建設工事による騒音・振動をできる限り防止し、生活環境の保全と円滑な工事施工を図ることを目的としています。
対策として、低騒音・低振動の施工法、低騒音型建設機械の選択、作業時間帯や工程の設定、機械の配置、遮音施設などを検討する考え方が示されています。 また、工事の目的や内容について、必要に応じて地域住民へ事前に説明し、工事への協力を得られるよう努めることも示されています。
つまり近隣対策は、苦情が発生してから始めるものではありません。工事を始める前から「周辺の人には何が気になるか」を想像することが重要です。
夏場に特に確認したいのが、土ぼこりや粉じんです。風の強い日には、現場内で発生した土ぼこりが周辺へ飛散し、住宅の洗濯物などに影響する可能性があります。
国土交通省の「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説(土木工事編)」では、粉じんが発生するおそれがある場合、発生源を散水などで湿潤な状態に保つ、発生源を覆うなどの対策を講じることとされています。粉じんの飛散防止には、散水による湿潤化やシート、パネルによる囲い込みなどが挙げられています。
ただし、散水すれば終わりではありません。水が道路や歩道へ流れていないか、通行人の足元を滑りやすくしていないかまで確認することが大切です。「粉じんを抑える」という一つの対策が、別の迷惑を生まないようにする視点が求められます。
騒音や振動については、現場で使用する建設機械そのものも見直すことがポイントです。
国土交通省は、騒音や振動が相当程度軽減された機械を「低騒音型・低振動型建設機械」として指定しています。2026年6月時点では、低騒音型が7,280型式、低振動型が43型式指定されています。
もちろん、すべての現場で機械を入れ替えられるわけではありません。それでも、機械を選定するときに「周辺への影響はどうか」という視点を加えることには意味があります。
国土交通省の指針では、作業待ちの際にエンジンをできる限り停止することや、整備不良による騒音・振動を防ぐための点検・整備も求められています。
中小建設会社でも取り入れやすいのが、終業前の簡単な近隣確認です。
*道路や歩道に土砂が残っていないか
*散水した水が周囲へ流れていないか
*資材が道路側にはみ出していないか
*仮囲いやシートが乱れていないか
*工事車両が周辺の通行を妨げていないか
こうした項目を現場監督だけでなく、職人にも共有しておけば、担当者が変わっても一定の対応を続けやすくなります。
さらに、工事内容や作業時間が当初の説明から変更になる場合は、可能な範囲で事前に知らせることも大切です。近隣住民にとっては「何が起きるか分からない」こと自体が不安につながるからです。
※画像はイメージです
近隣対策は、クレームを避けるためだけの業務ではありません。騒音、振動、粉じん、車両、作業時間などへの配慮を積み重ねることで、「この会社なら安心できる」という地域からの信頼につながります。
特に夏は、窓開け、強い日差し、風、散水など、普段とは異なる周辺環境を意識する必要があります。着工前、作業中、終業前のそれぞれで「現場の外からどう見えるか」を確認することが、無理なく続けられる近隣対策の第一歩です。
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出典元: 「建設工事に伴う騒音振動対策技術指針」 (国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/sosei_constplan_fr_000005.html?utm_source=chatgpt.com)、「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説(土木工事編)」( 国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/content/001305477.pdf?utm_source=chatgpt.com)、「騒音・振動対策」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/constplan/sosei_constplan_tk_000003.html?utm_source=chatgpt.com)をもとに作成
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