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9月末は、売上を振り返るだけでなく、これから入ってくるお金と出ていくお金を確認するタイミングです。特に建設業では、工事が進んでいても入金が先とは限りません。材料費や外注費、給与などの支払いが先に発生すれば、帳簿上は利益が出ていても手元資金が薄くなることがあります。10月に入ってから慌てないためにも、9月のうちに10月分までの支払い・入金予定を一度並べてみましょう。
大切なのは、難しい資金繰り表を作り込むことではありません。まずは「いつ、いくら入るか」「いつ、いくら出るか」を予定ベースで把握することです。金額が確定していないものも、分かる範囲で仮置きしておくと、資金の動きを早めに確認できます。
最初に確認したいのは、10月に入金される予定のお金です。完成した工事の請求分だけでなく、すでに請求書を出していて10月入金になるもの、工事の進捗に応じて請求する予定のものなども対象にします。
ここで確認したいのが、請求日と入金予定日が同じではないという点です。請求書を発行したからといって、すぐに現金が入るとは限りません。取引先ごとの締め日や支払日を確認し、10月のカレンダーに入金予定を書き込んでいくと、資金の流れが見えやすくなります。
また、「たぶんこの工事も10月に入るだろう」といった曖昧な見込みは、確定した入金と分けて管理するのがおすすめです。確定分と予定分を区別しておけば、資金が足りなくなる可能性を早めに察知できます。
入金だけを見ていると、資金繰りの判断を誤ることがあります。次に、10月に支払う予定のお金を並べます。
材料費、外注費、リース料、車両関連費、事務所費、通信費、給与など、毎月発生する支払いを書き出してみましょう。さらに、工具や設備の購入、車両の修理など、10月だけ発生する可能性がある支出も忘れずに確認します。
特に注意したいのが外注費や材料費の支払日です。工事代金の入金より前に大きな支払いが来る場合、その差を手元資金でつなぐ必要があります。「売上があるから大丈夫」と考えるのではなく、実際にお金が動く日を基準に考えることが重要です。
予定を並べたら、10月の各時期で入金と支払いのバランスを見てみましょう。たとえば、月初に外注費の支払いが集中し、入金が月末にまとまっている場合、月の途中で手元資金が薄くなる可能性があります。
ここで役立つのが資金繰りという考え方です。利益だけを見るのではなく、「支払いの日に現金が足りるか」という視点で確認します。
もし不安な時期が見つかったら、早めに対応を考えられます。請求漏れがないか確認する、入金予定を取引先に確認する、購入時期を見直すなど、会社の状況に合わせて対策を検討できます。必要な資金が大きい場合は、金融機関などへの相談も早めに行なうことが大切です。
確認作業では、数字を細かく作り込むより、抜け漏れをなくすことを優先しましょう。
①10月に入金される工事代金は、請求済みか、入金予定日はいつかを確認します。
②10月に支払う外注費・材料費は、金額と支払日を確認します。
③毎月の固定的な支出は、給与や事務所費などを含めて確認します。
④臨時の支出は、車両修理や設備・工具の購入予定などがないかを確認します。
⑤未請求の工事は、10月入金として見込んでよい状態かを確認します。
特に「請求するつもりだった」「支払日を勘違いしていた」といった小さなズレは、忙しい時期ほど起こりやすいものです。経営者だけでなく、事務担当者や現場責任者とも必要な情報を共有しておくと、確認漏れを減らせます。
※画像はイメージです
支払いと入金を確認する目的は、単に「お金が足りるか」を調べることだけではありません。10月の資金に余裕があるのか、逆に大きな支払いが重なるのかが分かれば、受注や人員配置について考える材料にもなります。
たとえば、入金が先に見込める時期と支払いが集中する時期が分かれば、追加の仕事を受ける際にも、工期や材料の手配を含めて判断しやすくなります。反対に、支払いが重なる時期に無理に仕事を詰め込めば、資金だけでなく現場の負担も大きくなる可能性があります。
9月末は、10月の予定を一度立ち止まって確認する良い機会です。難しい資料を作る前に、カレンダーや一覧表に「入るお金」「出るお金」を書き出すだけでも、見落としていた予定に気づきやすくなります。
10月の資金繰りを安定させる第一歩は、9月のうちに支払いと入金の予定を並べておくことです。工事代金だけでなく、外注費や材料費、固定費、臨時支出まで含めて確認すれば、忙しくなってから慌てる場面を減らせます。
「売上がある」だけでなく「いつ現金が動くか」を見ることが、建設業の経営を守るポイントになります。
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