建設業では慢性的な人手不足が続いており、外国人材の雇用を検討する中小企業が増えています。一方で、「採用費用がどのくらいかかるのか」「利用できる助成金はあるのか」「制度が複雑で分からない」といった不安から、一歩踏み出せない企業も少なくありません。
実際には、国や自治体では外国人材の受入れを支援する制度や相談窓口を整備しており、条件を満たせば助成金を活用できるケースもあります。制度を正しく理解することで、採用コストを抑えながら人材不足の解消につなげることが可能です。
外国人材の雇用で利用できる主な制度
外国人材の受入れでは、「特定技能」や「技能実習制度(現在は制度見直しが進められ、育成就労制度への移行が予定されています)」などの在留資格が広く利用されています。
建設分野は人手不足が深刻な業種として位置付けられており、一定の条件を満たせば外国人材を雇用できます。ただし、受入れ企業には法令順守や適切な労務管理、安全教育などが求められます。
また、初めて外国人材を採用する場合は、ハローワークや外国人雇用サービスセンターなどの公的機関で無料相談を受けることもできます。
制度や手続きに不安がある企業は、早い段階で相談することが重要です。
活用できる助成金・支援制度
外国人材だけを対象にした助成金は多くありませんが、雇用や人材育成を支援する制度は幅広く用意されています。
代表的なのが「人材開発支援助成金」です。従業員への職業訓練や教育を実施した場合、条件を満たせば訓練費用や賃金の一部について助成を受けられる可能性があります。外国人材も対象となる場合があり、安全教育や技能習得に活用できます。
また、「キャリアアップ助成金」は、有期雇用労働者の処遇改善などを支援する制度です。対象となる雇用形態や要件を満たせば利用できる可能性があります。
さらに、自治体によっては外国人材の受入れ支援や日本語教育への補助制度を設けている場合があります。内容は地域ごとに異なるため、都道府県や市区町村のホームページも確認しておきましょう。
登録支援機関を利用するメリット
特定技能外国人を受け入れる企業は、自社で支援を行なうか、登録支援機関へ委託する方法を選択できます。
登録支援機関を利用すると、生活オリエンテーション、日本語学習支援、行政手続きの補助、定期面談などを代行してもらえるため、初めて外国人材を受け入れる企業でも安心して制度を利用しやすくなります。
委託費用は発生しますが、自社だけで対応する場合の事務負担や制度違反のリスクを軽減できる点は大きなメリットです。費用だけで判断するのではなく、社内体制も踏まえて検討するとよいでしょう。
制度を活用する際の注意点
助成金や支援制度は、申請すれば必ず受けられるものではありません。事前計画の提出が必要な制度や、雇用保険への加入、就業規則の整備などが条件となる場合があります。
また、外国人材についても、日本人と同等以上の報酬を支払うことや、適切な労働条件を確保することが法律で求められています。不適切な雇用管理は制度利用停止や行政指導につながる可能性もあるため注意が必要です。
採用を決定してから制度を調べるのではなく、募集を始める前に社会保険労務士や行政機関へ相談し、自社が利用できる制度を確認しておくことで、採用後のトラブルを防ぎやすくなります。
まとめ
外国人材の雇用は、人手不足に悩む建設会社にとって有力な選択肢の一つです。助成金や公的支援制度、相談窓口を活用することで、採用や教育にかかる負担を軽減できる可能性があります。
制度は毎年見直されることもあるため、最新情報を確認しながら計画的に活用することが重要です。費用面だけでなく、受入れ後の教育や定着支援も含めて準備を進めることで、長期的な人材確保につながるでしょう。
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