建設会社では、工事は完了しているにもかかわらず請求書を発行し忘れたり、追加工事の費用を請求し忘れたりするケースが少なくありません。売上が計上されなければ利益は確保できず、資金繰りにも影響を与えます。
特に中小建設会社では、現場監督や社長が営業から施工管理まで兼任していることも多く、忙しさの中で請求漏れが発生しやすい環境があります。請求漏れは単なる事務ミスではなく、利益を失う経営上のリスクとして考えることが重要です。
請求漏れが起こりやすい場面とは
請求漏れが発生する原因は一つではありません。
例えば、現場で追加工事を依頼されたものの、口頭だけで終わってしまったケースがあります。現場では施工したつもりでも、事務担当には情報が伝わらず、当初の契約金額だけで請求書が作成されることがあります。
また、工事完了後に完成報告書だけ提出し、請求書の発行タイミングを誰も管理していない会社では、「忙しくて後回しになっていた」という理由で請求が数か月遅れることもあります。
こうした小さな漏れが積み重なると、本来受け取れるはずだった利益を失うだけでなく、取引先との信頼関係にも影響を及ぼします。
利益を守るために確認したいポイント
請求漏れを防ぐためには、現場・営業・事務の情報を確実につなぐ仕組みが必要です。
まず確認したいのは、工事ごとに「契約金額」「追加工事」「請求予定日」「入金予定日」を一覧で管理できているかという点です。 さらに、追加工事が発生した場合は、口頭ではなく写真や書面、メールなどで記録を残し、必ず事務担当へ共有する運用を決めておくことが重要です。
毎週または毎月、「工事完了一覧」と「請求済一覧」を照合するだけでも、多くの請求漏れを防ぐことができます。
DXを活用すると確認作業はさらに効率化できる
最近では、建設業向けの業務管理システムを活用し、見積書・契約・工事進捗・請求書まで一元管理する会社も増えています。
例えば、建設業向け基幹システム「AnyONE」や施工管理サービス「ANDPAD」などでは、案件情報と請求業務を連携できる機能が提供されています。こうした仕組みを導入することで、工事完了後に請求漏れが発生するリスクを減らし、担当者の負担軽減にもつながります。
もちろん、小規模な会社ではすぐにシステムを導入することが難しい場合もあります。その場合でも、Excelやクラウド表計算ソフトを活用し、請求状況を一覧化するだけで管理精度は大きく向上します。
請求漏れを防ぐための社内ルールを作る
請求漏れ対策は、担当者個人の注意力だけに頼るべきではありません。 「工事完了から何日以内に請求する」「追加工事は必ず写真と金額を記録する」「毎月末に請求漏れチェックを実施する」といったルールを決め、誰が担当しても同じ流れで処理できる体制を整えることが重要です。
また、現場監督だけでなく、事務担当や経営者も定期的に案件一覧を確認することで、ダブルチェックの体制が生まれます。結果として売上管理の精度が向上し、利益の取りこぼしを防ぐことにつながります。
※画像はイメージです
まとめ
請求漏れは、一件ごとの金額が小さく見えても、年間では大きな利益損失になる可能性があります。現場と事務の情報共有を徹底し、請求状況を見える化することが、利益を守る第一歩です。
日頃から確認の仕組みを整え、自社の売上を確実に回収できる体制づくりを進めていきましょう。
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