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令和6年11月に施行された「フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)」。「なんとなく聞いたことはあるけど、うちには関係ないだろう……」と思っている建設会社の社長・現場監督の方、ちょっと待ってください。⚠️
公正取引委員会は令和8年6月10日、令和7年度における同法の運用状況を公表しました。それによると、全国で1,552件に対して勧告または指導の措置が講じられており、そのうち建設業が110件に上ることが明らかになっています。📊
この数字は、情報通信業(575件)や学術研究・専門技術サービス業(326件)、運輸業・郵便業(135件)に続く水準で、建設業もフリーランス法違反の調査対象として確実に行政の目が向けられています。「うちは下請け業者との付き合いが長いから大丈夫」という感覚的な安心感は禁物です。
出典:公正取引委員会ウェブサイト https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2026/jun/260610_FL.html
違反行為の類型別件数(全体2,727件)を見ると、現場の実態が浮かび上がってきます。🔍
最も多いのは「期日における報酬の支払義務違反」で1,135件(41.6%)。つまり、決められた支払い期日を守っていないケースです。次いで「取引条件の明示義務違反」が1,126件(41.3%)。これは業務委託の際に報酬額・支払い時期・業務内容などを書面やメールで明示しなかった場合に該当します。
そしてこの2つだけで全体の約83%を占め、「買いたたき」(250件・9.2%)を加えると全体の9割超に達します。 建設業の一人親方や外注フリーランスとのやり取りを振り返ってみてください。「口頭での発注が多い」「支払いが少し遅れることがある」「値引きをお願いすることがある」——こういった慣習が、フリーランス法のもとでは明確なルール違反になりえます。💡
出典:公正取引委員会ウェブサイト https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2026/jun/260610_FL.html
令和7年度に新たに着手した違反被疑事件の件数は 1,626件。前年度(令和6年度)は法律の施行が令和6年11月からだったため、施行後の短期間分のみのカウントでした。令和7年度は初の「通年調査」となり、その結果が1,626件という数字として表れています📈
また、フリーランス側から公正取引委員会に申し出があった件数は604件、業務委託事業者からの自発的申出は2件でした。フリーランス側が制度を理解し、積極的に申し出るケースが増えているということを、発注側はしっかり認識しておく必要があります。
さらに、勧告・指導を受けた場合は原状回復も求められます。令和7年度だけで、特定受託事業者(フリーランス側)への原状回復の総額は1,734万円に達しました。勧告は「行政処分」にあたるため、企業名が公表されるリスクもあります。🏢
フリーランス法の違反リスクを下げるために、今日から見直せる点を整理しました。✅
① 書面・メールで取引条件を明示している
業務の内容、報酬の額、支払い期日——この3点は、口頭だけでなく書面またはメールで明示することが義務付けられています。LINEでの連絡のみ、電話口だけのやり取りはNGです。📱
② 支払い期日を守っているか
フリーランス法では、業務委託を受けた日から所定の期日以内に報酬を支払わなければなりません。資金繰りの都合で「少し待ってもらう」ことが常態化していると、違反被疑として申し出される可能性があります。💴
③ 単価の一方的な引き下げをしていないか
資材高騰などで工事費を圧縮したいとき、外注先フリーランスへの発注単価を一方的に下げることは「買いたたき」にあたる可能性があります。協議のうえ合意した形を書面に残すことが重要です。📝
公正取引委員会は令和7年度に合計40回の説明会を実施しており、うち8回は厚生労働省・経済産業局と連携した共同説明会です。
また「フリーランス・トラブル110番」には年間13,400件の相談が寄せられており、フリーランス側の意識・知識も急速に高まっています。発注側も同じ目線で制度を理解することが求められる時代です。🕐
フリーランス法は「フリーランスのための法律」ですが、裏を返せば建設業を含む「発注側の義務」を定めた法律でもあります。
令和7年度の調査で建設業への措置は110件——他人事ではありません。「報酬の支払い」と「書面での取引条件の明示」、この2点を今すぐ社内で確認することが、リスク回避の第一歩です。🏗️
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出典:令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組(公正取引委員会)https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2026/jun/260610_FL.html をもとに作成
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「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。