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下期に入ってから「売上はあるのに、なぜか手元のお金が少ない」と感じるなら、資金繰りを見直すタイミングです。
建設業では、工事が進んでいても入金が数カ月先になる一方、材料費や外注費、人件費などの支払いは先に発生します。特に複数の現場が同時に動く中小建設会社では、帳簿上の利益と実際の手元資金が一致しないことも珍しくありません。💰
そこで下期は「いくら売れるか」だけでなく、「いつ入って、いつ出ていくか」を確認することが重要です。年末に慌てて資金を集めるのではなく、秋の段階から先回りしておくことで、支払いが集中する時期にも対応しやすくなります。📅
資金繰りとは:会社に入ってくるお金と出ていくお金の予定を管理し、手元資金が不足しないようにすることです。
建設会社では、受注額が大きい工事ほど安心とは限りません。たとえば、工事代金の入金が完成後なのに、材料費や協力会社への支払いが工事途中で発生すれば、一時的に資金が大きく減ります。
ここで確認したいのが、今後3〜6カ月の入金予定と支払予定です。売掛金(売掛金とは:商品やサービスを提供した後、後日受け取る予定のお金)の入金日、外注費、材料費、給与、税金、借入金の返済などを月ごとに並べてみましょう。🔎
「売上は順調だから大丈夫」と思っていても、入金より支払いが先に集中していれば注意が必要です。逆に、入金予定を早めに把握できれば、必要な対策を考える時間を確保できます。
秋から年末にかけては、通常の現場経費だけでなく、賞与、税金、設備費、車両や工具の更新など、まとまった支出が重なるケースがあります。🧾
そこでおすすめなのが、「確定している支出」「発生しそうな支出」「まだ判断していない支出」の3つに分ける方法です。
確定している支出には、契約済みの外注費や毎月の給与などを入れます。発生しそうな支出には、車両修理や工具交換など、時期は読みにくいものの可能性が高いものを入れます。まだ判断していない支出には、急ぎではない設備投資などを整理します。
この区分をするだけでも、「今すぐ必要なお金」と「時期をずらせるお金」が見えやすくなります。💡
資金繰りを会社全体だけで見ると、現場ごとの状況が分かりにくくなります。そこで、進行中の工事について「残りの材料費」「外注費」「人件費」「入金予定」を確認します。
特に注意したいのは、受注したばかりの大型案件です。売上規模が大きくても、着工直後に材料費や外注費がまとまって発生すれば、手元資金への負担は大きくなります。🏗️
また、追加工事や仕様変更が発生した場合は、請求できる金額と請求時期を担当者間で共有しておくことも大切です。「そのうち請求する」ではなく、いつ請求できるのかまで確認しておくと、資金繰りの精度が上がります。
資金繰りで避けたいのは、実際に支払いが厳しくなってから対策を始めることです。📌
もし数カ月先に資金が薄くなる可能性が分かったら、早い段階で金融機関への相談、支払い条件の確認、不要不急の支出の見直しなどを検討します。
もちろん、資金調達や支払条件の変更は、相手先との契約や会社の状況を踏まえて慎重に判断する必要があります。重要なのは、「足りなくなってから考える」のではなく、「足りなくなるかもしれない段階で把握する」ことです。
さらに、資金繰り表(資金繰り表とは:将来の入金と支出を時系列で整理し、資金残高の推移を確認する表)を簡単な形式でも作っておけば、経営判断がしやすくなります。📊
難しい分析を最初から行なう必要はありません。まずは通帳や請求書、契約書などを確認し、「いつ、いくら入るか」「いつ、いくら出るか」を書き出してみましょう。
そのうえで、毎月の資金残高を確認し、残高が大きく減る月を見つけます。そこが、早めに対策を考えるポイントです。📝
建設業では、現場が忙しいほど経営者が現場対応に追われ、資金繰りの確認が後回しになりがちです。しかし、下期の早い段階で数字を確認しておけば、仕事を断る・設備投資を延期する・支払いを調整するなど、選択肢を残したまま判断できます。
「利益が出ているから大丈夫」ではなく、「利益が出ていて、手元資金も大丈夫か」をセットで確認することが、安定した経営につながります。💪
下期の資金繰りは、資金が苦しくなってから始めるものではありません。秋の段階で入金と支払いを先に並べ、現場ごとの支出や年末までの大きな出費を確認しておけば、先手を打った経営判断ができます。📈
忙しいときこそ、数カ月先のお金の流れを一度整理してみましょう。手元資金の余裕は、次の仕事に踏み出すための「経営の余白」にもなります。
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