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9月は、夏の忙しさが少し落ち着く一方、秋以降の案件や工事が動き始める時期です。「売上はあるから大丈夫」と思っていても、手元のお金、これから出ていくお金、工事ごとの利益を見ないまま走ると、忙しいのに資金が苦しいという事態になりかねません。🍂
そこで秋の入口に確認したいのが、①今あるお金、②これから入る・出るお金、③工事ごとの利益の3つです。難しい経営分析を始める必要はありません。まずは9月時点の数字を一度並べるだけでも、秋の動きに備える材料になります。
最初に見るのは、会社の口座や手元資金です。ここで大切なのは「残高がいくらあるか」だけではありません。💰
たとえば、口座に500万円あったとしても、来月に材料代、外注費、給与、税金などで400万円出ていくなら、自由に使えるお金はそれほど多くありません。そこで、現在の預金残高から、近い時期に支払う予定のお金を差し引いて考えることがポイントです。
「資金繰り」(資金繰りとは:会社に入ってくるお金と出ていくお金の時期を管理し、支払いに必要なお金を確保すること)を確認しておけば、「仕事はあるのに支払いが重なる」という状況にも早めに気づけます。
特に建設業では、工事が進んでも入金がすぐ発生するとは限りません。完成や請求のタイミングによって、売上と現金の動きにズレが出ます。🚧
9月は、少なくとも今後1〜2か月の大きな支払い予定を紙や表に書き出してみましょう。
2つ目は、これからのお金の流れです。ここでは「いくら売れるか」だけでなく、いつ入金され、いつ支払うのかを見ることが重要です。📅
たとえば、9月に100万円の工事を請求しても、入金が10月や11月なら、9月の支払いには使えません。一方で、材料費や外注費は先に支払うケースがあります。
このズレを確認するため、秋の案件について「請求予定額」「入金予定月」「材料・外注などの支払予定」「給与など固定的な支出」を簡単に並べてみます。
「売掛金」(売掛金とは:商品やサービスを提供した後、まだ受け取っていない代金)も、売上として計上されているだけでなく、実際にいつ入ってくるのかを確認しましょう。
さらに、入金が遅れた場合にどこまで耐えられるかを考えておくと安心です。📌 「たぶん入る」ではなく「○月○日に入る予定」と具体化するだけでも、資金の見え方は変わります。
3つ目は、工事ごとにどれくらい利益が残っているかです。📊
売上が大きい工事ほど会社に利益が残るとは限りません。材料費、外注費、運搬費、重機費などを含めてみると、思ったより利益が少なかったということもあります。
「粗利益」(粗利益とは:売上から、その仕事に直接かかった原価を差し引いた利益)を確認すると、どの工事が会社の利益に貢献しているのかを把握しやすくなります。
たとえば、同じ300万円の工事でも、A工事は材料・外注などに240万円、B工事は200万円かかったなら、残る粗利益には40万円の差があります。
この数字を9月に振り返れば、秋以降の見積もりや受注判断にも生かせます。🔍 「忙しいから受ける」のではなく、「忙しくした結果、いくら残るのか」を見る視点が大切です。
「経理担当に任せているから大丈夫」「決算のときに見ればいい」と考える会社もあるかもしれません。しかし、数字は後から確認するより、動く前に確認するほうが対策を取りやすいものです。
9月の秋支度として、まずは3つの数字を1枚にまとめてみましょう。📝
・現在の預金残高と近い支払い予定
・今後の入金予定と支払い予定
・主要な工事ごとの粗利益
細かな数字まで最初から完璧にそろえる必要はありません。社長、現場、事務担当が同じ数字を見られる状態をつくることが第一歩です。
そして数字を見た結果、「この時期は資金が薄くなる」「この工事は利益が少ない」「秋は人手が足りない」と分かったら、早めに次の手を考えます。🤝協力会社への相談、受注時期の調整、見積内容の見直しなど、選択肢は余裕があるほど増やせます。
9月の「お金の秋支度」は、難しい経営分析から始める必要はありません。🍁 今あるお金、これからのお金、工事ごとの利益という3つの数字を確認するだけでも、秋以降の経営を考える材料になります。
建設業は、仕事が増えること自体が安心とは限りません。忙しくなる前だからこそ、「いくら入って、いくら出て、最後にいくら残るのか」を一度確認しておきましょう。数字を早めに見ることが、余裕を持った秋の現場づくりにつながります。
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