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「これ、お願いしておいて」――現場では、こんな頼み方をすることも少なくありません。🛠️
ところが、頼まれた側が新人や若手だった場合、「いつまでに終わらせればいいのか」が分からず、手が止まってしまうことがあります。「今日中かな」「明日でもいいのかな」「ほかの仕事より先にやるべきなのかな」と迷っているうちに時間が過ぎ、後になって「まだ終わってないの?」となれば、本人も困ってしまいます。
実は、仕事を頼むときに「いつまでに」を伝えることは、単なる指示ではなく、仕事の進め方を教える教育でもあります。👷
新人に仕事を教えるとき、「なるべく早く」「手が空いたら」「終わったらやって」と伝えることがあります。経験のある人なら、これまでの経験から「この仕事なら今日中だな」「これは急ぎではないな」と判断できるかもしれません。
しかし、新人にはその基準がありません。
例えば、現場写真の整理を頼まれたとします。「写真を整理しておいて」とだけ言われれば、新人は自分の判断で進めるしかありません。ところが、「明日の打ち合わせで使うから、今日の17時までに」と言われれば、優先順位がはっきりします。
期限を伝えることは、「この仕事はこれくらいのスピード感で進める」という基準を教えることでもあるのです。📅
※画像はイメージです
仕事を覚えたばかりの時期は、一つひとつの作業に時間がかかります。ベテランなら30分で終わる作業でも、新人は確認しながら進めるため、1時間以上かかることもあります。
そんなとき、「今日中にお願い」と伝えておけば、本人は「まずこの仕事を終わらせよう」と考えられます。さらに「分からないところがあったら、15時までに聞いて」と伝えておけば、分からないまま抱え込むことも減らせます。
ここで重要なのは、期限を設定することと、急かすことは同じではないということです。
むしろ適切な期限があることで、新人は自分のペースを考えやすくなります。「あとどれくらい時間があるか」が分かれば、途中で確認するタイミングも判断できます。🕒
新人教育でさらに効果的なのが、期限と一緒に「なぜその期限なのか」を伝えることです。
例えば、「この書類を今日中にお願い」だけではなく、「明日の朝、元請けとの打ち合わせで使うから、今日17時までにお願い」と伝えてみます。すると、新人は単に「上司から言われたからやる」のではなく、「次の仕事につながっているから、この時間までに必要なんだ」と理解できます。
こうした経験を重ねることで、少しずつ仕事の前後関係や優先順位を自分で考える力が身についていきます。
これは、作業そのものを教えるだけでは身につきにくい部分です。現場で仕事を任せるときだからこそ教えられる、実践的な教育といえます。👷♂️
期限を伝えるときに注意したいのが、「絶対にその時間までに終わらせろ」という雰囲気にならないことです。新人が「間に合わないかもしれない」と感じても、「怒られるから黙っておこう」と考えてしまえば、問題が大きくなる可能性があります。
そこで、「難しそうだったら早めに言って」と一言添えておくのがおすすめです。例えば、「今日17時まで。もし15時の時点で難しそうなら教えて」と伝えれば、途中で相談するための基準ができます。
これは報告・相談のタイミングを教える教育にもなります。単に「期限を守る」だけでなく、「間に合わないときは早めに知らせる」という仕事の基本を経験できます。
※画像はイメージです
仕事を頼むときは、次の3点をセットにすると分かりやすくなります。🔧
「何をするか」+「いつまでか」+「なぜ必要か」
例えば、「この現場の写真を整理して、今日17時までにまとめてください。明日の報告に使います」という形です。
さらに新人の場合は、「今ほかにやっている仕事はある?」と確認しておくと安心です。
仕事を頼まれる側にも、その日の予定があります。新しい仕事を追加されたことで、別の仕事が遅れる可能性もあります。
だからこそ、「これを最優先で」「今の仕事が終わってからで大丈夫」と優先順位まで伝えられると、さらに親切です。
新人が仕事を覚えていく過程では、最初からすべてを自分で判断できる必要はありません。
「この仕事は今日まで」「これは明日の朝まで」「ここで一度確認する」といった経験を積むことで、少しずつ仕事の時間感覚が身についていきます。やがて、「この作業なら午前中に終わらせよう」「この仕事があるから先に確認しておこう」と、自分で考えられるようになります。
つまり、仕事を頼むときの「いつまで」は、単なる締め切りではありません。自分で段取りを考えて動ける人材を育てるための、小さな教材にもなります。
新人や若手に仕事を頼むとき、「これお願い」だけで終わらせず、「いつまでに」「なぜ必要なのか」まで伝えてみましょう。
期限が分かれば、優先順位を考えやすくなります。理由が分かれば、仕事のつながりも理解しやすくなります。そして、難しいときに早めに相談する習慣も身につきます。
人を育てるのは、特別な研修だけではありません。毎日の「仕事の頼み方」そのものが教育になる――そんな視点を持つと、普段の現場でのやり取りも少し変わってくるかもしれません。🌱
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