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雪の多い地域で冬場の仕事をどう回すかは、多くの建設会社にとって毎年の悩みどころです。その除雪作業について、建設分野で働く外国人材も従事できるようにする案が、国の有識者会議で示されました。
結論からいえば、今回の案は「建設工事の担い手として受け入れた外国人材に、冬は除雪も任せられるようにする」という方向性です。まだ「詳細検討中」の段階ですが、雪国の建設会社にとっては人員計画に関わる見逃せない動きです。
出入国在留管理庁は2026年(令和8年)10月19日、第15回「特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」を開催しました。特定技能(特定技能とは:人手不足が深刻な分野で、一定の技能を持つ外国人を受け入れる在留資格)と育成就労(育成就労とは:外国人を3年間の就労を通じて計画的に育成する制度)について、分野ごとのルールを定めた分野別運用方針の改正が議題となりました。
配付資料では、建設分野(所管:国土交通省)について、土木の業務区分と建築の業務区分に、関連業務として「豪雪地域等における除雪作業」を追加する案が示されています。業務区分(業務区分とは:分野の中で必要とされる技能の範囲を区切る単位)は、建設分野では「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3つです。
出典:出入国在留管理庁ウェブサイト(https://www.moj.go.jp/isa/03_00204.html)
国土交通省の資料によると、豪雪地域等では、本来業務である建設工事とは別の業務として、地域の建設業者が道路等の除雪作業を請け負い、従事しています。一方で、現在は建設分野の特定技能外国人・育成就労外国人は除雪作業に従事できません。
そこで資料は、今後は関連業務(関連業務とは:その業務に従事する日本人が通常あわせて行なう付随的な業務)として、「積雪時に一定の期間、継続して」除雪作業にも従事できるようにすべきではないか、と問題提起しています。外国人材が除雪に従事することの相当性として、次の3点が挙げられています。
・除雪作業は地域社会の存続や住民生活の安定などを図るもので、公共性・公益性がある
・豪雪地域等では建設業者が除雪を担うのが一般的で、建設業に従事する日本人も広く従事している
・建設工事で培った技能が除雪作業にも活かされる
出典:出入国在留管理庁ウェブサイト(https://www.moj.go.jp/isa/03_00204.html)
資料に掲載された有効求人倍率(有効求人倍率とは:求職者1人あたりに何件の求人があるかを示す指標)は、建設分野全体で5.02倍、土木区分で5.64倍、建築区分で6.41倍です。また、令和8年1月に閣議決定された分野別運用方針では、令和10年度末における建設分野全体の人手不足数を約36万人程度としています。業界団体の調べでは約9割程度の企業が人手不足を実感しているとされています。
なお、建設分野の受入れ見込数は特定技能1号7万6,000人、育成就労12万3,500人、合計19万9,500人で、今回の案では変更はありません。同じ会議では、建築区分の主たる技能(主たる技能とは:育成就労で計画的に育成するための技能の単位)に「エクステリア施工」と「ブロック建築」を追加する案も示されました。
出典:出入国在留管理庁ウェブサイト(https://www.moj.go.jp/isa/03_00204.html)
除雪の扱いは資料上「詳細検討中」と明記されており、具体的な条件や開始時期は示されていません。そのため、現時点で外国人材を除雪に従事させることはできない点に注意が必要です。
そのうえで、冬場に除雪業務を請け負っている会社は、次のような点を社内で整理しておくと、制度が固まった際にスムーズに動けます。
・冬季に除雪へ回している人員と稼働期間の把握
・外国人材を受け入れている、または受け入れを検討している場合の年間の仕事の組み立て
・除雪で使う機械の操作や安全面の教育をどう行なうか
今後の有識者会議の資料や議事要旨で、対象となる期間や条件がどう詰められるかを確認していくことが大切です。
建設分野の外国人材が冬の除雪にも従事できるようになれば、雪国の建設会社にとっては通年での人員配置を考えやすくなります。まだ検討段階だからこそ、早めに自社の冬場の体制を見直しておきましょう。
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出典:第15回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議 資料1-1「特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針の改正について」(出入国在留管理庁)(https://www.moj.go.jp/isa/03_00204.html)をもとに作成
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