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建設業界では慢性的な人手不足が続いています。特に若年層の入職者減少は深刻で、多くの企業が将来の担い手確保に課題を抱えています。
そのような中、近年注目されているのが高校生を対象とした現場見学会や職業体験です。 学校で学んだ知識を実際の建築現場で体験することで、建設業への理解を深めてもらう取り組みが各地で広がっています。
今回は、一建設株式会社が実施した高校生向け現場見学会をもとに、建設業界における体験型人材育成の重要性について考えてみます。
『飯田グループホールディングスの中核企業である一建設株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:堀口 忠美、以下、一建設)は、愛知県立碧南工科高等学校(所在:愛知県碧南市、以下、碧南工科高校)建築デザイン科2年生39名を対象に、「木造住宅の建築現場見学会」を2026年6月12日(金)に開催しました。』
引用元:一建設株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
一建設株式会社は、愛知県立碧南工科高等学校の建築デザイン科の生徒を対象に、実際の木造住宅建築現場を活用した見学会を実施しました。現場では基礎工事や躯体工事の説明だけでなく、電動工具の操作体験や施工管理アプリの活用紹介など、建設業の仕事を幅広く体感できる内容が用意されました。
国土交通省の資料によると、建設業就業者数は長期的に減少傾向が続いています。さらに2024年問題への対応や高齢化による大量退職が重なり、多くの企業で人材不足が深刻化しています。
特に工業高校卒業生を対象とした採用市場は極めて競争が激しく、企業側が選ぶ時代から学生に選ばれる時代へと変化しています。 従来の求人票や会社説明会だけでは、建設業の魅力を十分に伝えることが難しくなっています。
実際の現場を見てもらい、働く人の姿や仕事のやりがいを体験してもらうことが、業界理解を深める重要な手段となっています。
現場見学会の最大のメリットは、建設業に対する固定観念を変えられることです。
学生の中には、「建設業はきつい」「アナログな仕事が多い」といったイメージを持つ人も少なくありません。しかし実際に現場を訪れると、多くの人が協力しながら一つの建物を完成させる達成感や、最新技術を活用した効率的な働き方に触れることができます。
今回の見学会でも施工管理アプリ「ANDPAD」が紹介されました。工程管理や写真管理、情報共有などをデジタル化する仕組みを体験したことで、生徒たちは建設業界のDX化を身近に感じることができたようです。
こうした経験は、建設業に対するイメージ向上だけでなく、将来の進路選択にも大きな影響を与えます。
高校生向けの取り組みは大手企業だけが実施できるものではありません。 地域の工業高校や専門学校との連携、職場見学の受け入れ、インターンシップへの協力など、中小企業でも実施可能な方法は数多くあります。
特に重要なのは、現場のリアルな姿を見せることです。完成した建物だけでなく、施工途中の工程や職人同士の連携、安全管理の取り組みなどを紹介することで、仕事の魅力が伝わりやすくなります。
また、若手社員や入社数年目の職人が直接話をする機会を設けることも効果的です。年齢の近い先輩の声は、学生にとって将来をイメージしやすい材料になります。
引用元:一建設株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
人材不足が続くなか、即戦力だけを求める採用には限界があります。 今後は採用活動と教育活動を一体化し、将来の担い手を育てる視点がますます重要になります。
高校生や学生の段階から建設業に触れてもらう機会を増やし、業界への理解と興味を育てていくことが、人材確保の第一歩です。 建設業は社会インフラや住まいづくりを支える重要な産業です。その価値や魅力を次世代へ伝える活動は、企業単独の利益だけでなく、業界全体の持続的な発展にもつながります。
建設業界の人材不足が深刻化するなか、高校生向けの現場見学会や職業体験は、将来の担い手育成に大きな役割を果たしています。実際の現場で仕事を体験することで、建設業への理解が深まり、採用や人材定着にも良い影響を与えます。
地域の学校との連携を強化し、業界の魅力を伝える取り組みを積極的に進めていくことが今後ますます重要になるでしょう。
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「建設円陣PLUS編集部」は、建設業界に特化したプラットフォーム「建設円陣」を運営する株式会社エンジョイワークスの編集チームです。中小建設業の経営・人材・現場課題を、国土交通省・厚生労働省、業界専門紙や公的機関の情報をもとに解説します。