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新人に「これ、やっておいて」と伝えたら、作業はできた。でも、次に同じ場面になったら、また「どうすればいいですか?」と聞かれた。現場では、こんな小さなすれ違いが意外と起こります。
ベテランにとっては当たり前の手順でも、新人にとっては初めて見る作業です。そこで、つい省略してしまうのが「なぜ?」の3文字。実はこの3文字を添えるだけで、新人の覚え方や判断力は大きく変わります。 🔧
ベテランにとっては、何度も繰り返してきた作業ほど説明を省きがちです。「ここはいつもこうする」「見れば分かる」と感じるからです。
しかし、新人は現場の経験が少ないため、その「いつも」が何を意味するのか分かりません。 だからこそ、教える側が少しだけ立ち止まることが大切です。作業の前に「何を守るための作業なのか」を言葉にすると、経験のない人にも意図が伝わります。
長く現場にいると、作業の目的と手順が頭の中でつながっています。「ここを先に固定する」「この順番で運ぶ」と言われれば、その先に何が起こるのかまで自然に想像できます。
一方、新人はそうはいきません。「言われた通りにやる」ことはできても、条件が少し変わったときに判断できないことがあります。
たとえば、「この材料はここに置いて」とだけ伝えた場合、新人は置き場所だけを覚えるかもしれません。しかし「通路をふさがないため、ここに置く」と理由まで伝えれば、別の現場でも「人が通る場所には置かない」という判断につながります。
つまり、ベテランが省略しているのは、作業そのものではなく、その作業につながる「理由」です。
新人教育で意識したいのは、すべてを細かく説明することではありません。毎回長い講義をする必要もありません。 ポイントは、作業を指示するときに一言だけ理由を足すことです。
「ここを片付けて」ではなく、「つまずかないように、ここを片付けて」 「この順番で運んで」ではなく、「ぶつからないように、この順番で運んで」 「写真を撮って」ではなく、「後で確認できるように、写真を撮って」 この一言があるだけで、新人は「何をするか」だけでなく「何のためにするか」を覚えられます。 💡
教える側からすると数秒の追加でも、新人にとっては作業を理解するための大きな手掛かりになります。
忙しい現場では、毎回丁寧に教えるのは難しいものです。そこでおすすめなのが、「なぜ?」を自分の中で一度確認する習慣です。
新人から質問されたときも、「前からこうだから」で終わらせず、「この作業は何のため?」と考えてみましょう。理由が自分でも説明できない場合は、作業手順そのものを見直すきっかけにもなります。
また、教育する側だけでなく、新人側にも「なぜですか?」と聞いてよい空気をつくることが大切です。質問を「知らない証拠」と考えるのではなく、「覚えようとしているサイン」と捉えれば、会話が変わります。 📷
特に中小企業では、一人のベテランが複数の新人や若手を教えるケースもあります。口頭だけに頼らず、よくある作業の理由をメモや写真、短い動画で残しておけば、教育する人が変わっても知識を共有しやすくなります。
※画像はイメージです
新人教育のゴールは、指示された作業を再現できる人を増やすことだけではありません。現場の状況を見て、「次は何をすべきか」を考えられる人を育てることも重要です。
そのためには、答えだけを渡すより、判断の根拠を渡すほうが役立ちます。 「なぜ、そうするのか?」 この3文字を意識して伝えるだけで、ベテランの経験が新人の判断材料に変わります。教える側にとってはほんの一言でも、新人にとっては将来の「自分で考える力」につながるかもしれません。 👷
今日から新人に何かを教えるとき、「なぜ?」を一言添えてみる。そんな小さな習慣から、現場の教育を変えていくことができます。
ベテランが新人に教えるとき、つい省略してしまうのは「なぜ?」という3文字です。忙しい現場だからこそ、作業の指示に理由を一言添える。そんな小さな工夫が、知識の定着や人材育成を後押しします。
今日のひと声に「なぜ?」を足すところから、始めてみてはいかがでしょうか。
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