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副業を認めるか、禁止するか。中小建設会社の経営者にとって、職人から「休日に別の仕事をしたい」と相談されたときは、簡単に答えを出しにくい問題です。
現場の安全や疲労、競合への情報流出が心配になる一方、働き方の選択肢を狭めれば、人材定着や採用に影響する可能性もあります。 結論からいえば、「全面禁止」か「何でも自由」かの二択にするのではなく、会社として確認する項目と、認めない条件を明確にしておくことが現実的です。
たとえば、20代の職人が休日に知人の農作業を手伝いたい、あるいは将来の独立に向けて別の技術を学びたいと申し出たとします。会社側が「本業に集中してほしい」と一律に断れば、本人は働き方への理解がないと感じるかもしれません。
一方で、平日の夜まで肉体労働を続け、翌朝から現場に入るような副業なら、安全面で無視できません。特に建設現場では、疲労による判断力の低下が事故につながる可能性があります。
つまり、見るべきなのは「副業をするか」だけではなく、「どんな仕事を、いつ、どれくらい行なうのか」です。
厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を公開しています。また、また、同ガイドラインの解説やモデル就業規則、各種様式例をまとめた「副業・兼業の促進に関するガイドライン」パンフレットは、令和7年3月31日改定版が公開されています。モデル就業規則では、勤務時間外に他の会社等の業務に従事できる考え方が示されています。
ただし、企業には安全配慮義務、秘密保持義務、競業避止義務、誠実義務などへの配慮が必要です。また、複数の勤務先で労働基準法上の労働者として働く場合には、労働時間の通算が必要になるケースがあります。
厚生労働省は、労働時間を管理するための「管理モデル」や、届出・合意書の様式例も公開しています。さらに同省は、令和6年度に企業・労働者へのインタビューを行ない、「副業・兼業の事例集~24社から学ぶ~」も公表しています。
副業・兼業を可能とする求人が増えていることにも触れており、人材確保の選択肢としても位置付けられています。
まず確認したいのは「本業への影響」です。勤務前の睡眠時間や休日の確保、繁忙期の勤務状況などを本人と話し合います。
次に「仕事内容」です。同業他社での勤務や、会社の顧客と直接取引する仕事などは、秘密保持や競業の観点から慎重な判断が必要です。
三つ目は「労働時間」です。副業先でも雇用される形で働く場合は、本業と副業先の労働時間を通算して管理する必要があります。本人任せにせず、申告方法を決めておくと管理しやすくなります。
四つ目は「現場の安全」です。副業による疲労が現場作業に影響しそうな場合は、仕事内容や時間帯の変更を相談する仕組みを用意しておくと安心です。
副業を認める場合でも、「社長に相談して、その都度判断」だけでは担当者によって結論が変わりやすくなります。 就業規則や社内ルールで、申請時に仕事内容、勤務先、勤務時間、期間などを確認する形にしておくと、会社と職人の双方が話しやすくなります。
禁止・制限する場合も、「何となくダメ」ではなく、安全、秘密保持、競業など具体的な理由を基準にすると納得感が生まれます。
また、必要に応じて定期的に内容を確認し、繁忙期や体調、現場の状況が変わったときには見直せるようにしておくことも重要です。
副業・兼業を認めることは、単に社員の自由を広げるだけではありません。
新しい技術や人脈を得たり、将来のキャリアを考えたりする機会になる場合があります。会社としても、本人が何を学びたいのかを知ることで、教育や配置を考えるヒントになります。
特に中小建設会社では、給与だけで大企業と競争するのが難しい場面もあります。だからこそ、働き方について相談できる会社であること自体が、採用や定着の強みになる可能性があります。
職人の副業・兼業は、「認めるか、禁止するか」だけで判断するのではなく、安全、労働時間、仕事内容、会社情報の保護という4つの視点からルールを整えることが大切です。
副業を一律に敵視するのではなく、本業を守りながら働き方の選択肢を広げる方法を考えてみてはいかがでしょうか。
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出典元:「副業・兼業」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html?utm_source=chatgpt.com)をもとに作成
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