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現場で長年腕を磨いてきた職人さんが、国から「ものづくりの名人」として表彰される制度があるのをご存じでしょうか。
国土交通省は令和8年10月7日、今年度の建設マスター446名と建設ジュニアマスター120名を決定したと発表しました。合わせて566名の建設技能者が、その技術と後進育成への貢献を認められたことになります。
結論から言うと、今回の発表は「現場の技能者の価値を、国が正式に認めて世の中に伝える」取り組みの最新版です。建設マスターは井林国土交通大臣が、建設ジュニアマスターは須藤不動産・建設経済局長が顕彰します。
顕彰式典は令和8年10月14日(水)13時30分~15時10分、東京都文京区春日の文京シビックホール 大ホールで開かれる予定です。
建設マスターの正式名称は優秀施工者国土交通大臣顕彰(優秀施工者国土交通大臣顕彰とは:特に優秀な技術・技能を持ち、後進の指導・育成に大きく貢献した建設技能者を国土交通大臣が称える制度)です。平成4年度から毎年続いており、今年度で第35回。これまでの被顕彰者は合計13,762名にのぼります。
一方の建設ジュニアマスターは、青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰(青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰とは:今後さらに活躍が期待される若手・中堅の技能者を対象とした顕彰)として平成27年度に始まりました。今年度は第12回で、累計は1,342名です。
国土交通省は、建設産業を国民生活を支える「社会資本整備の担い手」であり、災害対応の最前線に立つ「地域の守り手」と位置づけています。そのうえで、優秀な技能者の確保・育成が大きな課題だとし、現場で働く人に誇りと意欲を持ってもらうこと、社会的評価・地位を高めることを目的に掲げています。
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建設マスターと建設ジュニアマスターの比較(令和8年度) |
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項目 |
建設マスター |
建設ジュニアマスター |
|---|---|---|
正式名称 |
優秀施工者国土交通大臣顕彰 |
青年優秀施工者不動産・建設経済局長顕彰 |
開始年度 |
平成4年度 |
平成27年度 |
今年度の回数 |
第35回 |
第12回 |
今年度の被顕彰者 |
446名 |
120名 |
累計被顕彰者 |
13,762名 |
1,342名 |
顕彰者 |
国土交通大臣 |
不動産・建設経済局長 |
推薦者 |
都道府県知事、建設業者団体の長、国土交通省地方整備局長等 |
建設業者団体の長 |
授与されるもの |
顕彰状・徽章 |
顕彰状 |
出典:「建設マスター・建設ジュニアマスターを顕彰!」「優秀施工者国土交通大臣顕彰について」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00384.html、https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000062.html)を加工して作成
参考資料によると、建設マスターの平均年齢は52.7歳で、令和7年度の52.0歳、令和6年度の51.8歳から少しずつ上がっています。年齢は40歳から65歳までで、最も多いのは52歳(44人)でした。年代別では50~60歳が254人と過半数を占めています。
職種別では建設機械運転工56人(12.6%)、土工54人(12.1%)が多く、大工(型枠大工含む)ととび工がそれぞれ29人(6.5%)で続きます。
建設ジュニアマスターの平均年齢は35.5歳で、前年度の36.0歳より若くなりました。特に30~34歳が40人と、令和7年度の31人、令和6年度の30人から増えています。職種では大工(型枠大工含む)が14人(11.7%)、鉄筋工が10人(8.3%)、電気工が9人(7.5%)でした。
なお、今年度の女性の被顕彰者は、建設マスターが建設機械運転工の1名、建設ジュニアマスターが電気工の1名です。
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被顕彰者の年齢構成(令和6〜8年度) |
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区分 |
項目 |
令和8年度 |
令和7年度 |
令和6年度 |
|---|---|---|---|---|
建設マスター |
平均年齢 |
52.7歳 |
52.0歳 |
51.8歳 |
最低〜最高年齢 |
40〜65歳 |
39〜69歳 |
38〜70歳 |
|
50〜60歳の人数 |
254人 |
240人 |
231人 |
|
被顕彰者数 |
446人 |
452人 |
452人 |
|
建設ジュニアマスター |
平均年齢 |
35.5歳 |
36.0歳 |
36.1歳 |
最低〜最高年齢 |
27〜41歳 |
28〜41歳 |
27〜41歳 |
|
30〜34歳の人数 |
40人 |
31人 |
30人 |
|
被顕彰者数 |
120人 |
119人 |
121人 |
出典:「建設マスター・建設ジュニアマスターを顕彰!」参考資料(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00384.html)を加工して作成
建設マスターの顕彰基準は、技術・技能が優秀であること、工事施工の合理化等に貢献していること、後進の指導育成に努めていること、安全・衛生の向上に貢献していること、他の建設現場従業者の模範となっていることの5点です。ジュニアマスターは、このうち「後進の指導育成」が「将来その活躍が一層期待されること」に置き換わります。
選考は推薦制です。建設マスターは都道府県知事、建設業者団体の長、または国土交通省地方整備局長等から、ジュニアマスターは建設業者団体の長から推薦を受けた人を対象に、優秀施工者国土交通大臣顕彰審査委員会が審査します。顕彰式典では、建設マスターに大臣から顕彰状と徽章が、ジュニアマスターに局長から顕彰状が贈られます。
人材の確保・定着に悩む会社にとって、こうした顕彰は職人さんの目標づくりに使えます。ジュニアマスターは、建設マスターに達するまでの技能向上のきっかけとしても位置づけられています。
まずは5つの顕彰基準を社内の評価や指導のポイントと照らし合わせ、日ごろの安全への取り組みや若手への指導を記録しておくことをおすすめします。推薦の窓口は加入している建設業者団体などになるため、所属団体に推薦の時期や手続きを問い合わせておくと、候補者がいるときに慌てずに済みます。
※画像はイメージです
今年度は建設マスター446名、建設ジュニアマスター120名が顕彰され、特にジュニアマスターでは30代前半の層が厚くなりました。現場の技と人を育てる力を正当に評価する仕組みを知り、自社の職人さんの次の目標として活用してみてはいかがでしょうか。
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出典:建設マスター・建設ジュニアマスターを顕彰!~優秀な技術・技能を有する建設技能者を称えます~(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00384.html)をもとに作成
出典:優秀施工者国土交通大臣顕彰について(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000062.html)をもとに作成
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