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公共工事というと、見積り金額の安さで受注先が決まるイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし広島市が公表した広島城天守の木造復元に向けた基礎地盤及び石垣に関する調査・検討支援業務の発注結果を見ると、価格ではなく技術力そのものが評価されて受注企業が決まったことがわかります。
中小の建設・技術系企業にとっても、この事例は「どう評価されれば選ばれるのか」を学ぶヒントになります。
今回の業務は、天守群の復元等における天守台及び小天守台の安定性、そして現天守の解体や天守群の復元等に伴う石垣をはじめとする史跡の遺構への影響を評価するという内容で、履行場所は広島城区域内、契約期間は令和8年9月7日から令和11年3月23日までです。
公示は令和8年6月4日、提案書の受付は7月21日に終了し、審査の結果、2者の提案のうち株式会社安藤・間広島支店(広島市中区鉄砲町8番18号)の提案が87.2点(100点満点)で最高得点となり、受託候補者に選定されました。契約金額は8180万円(うち消費税相当額743万6363円)で、令和8年9月7日に契約が締結されています。
今回発注者の広島市が採用したのは公募型プロポーザル(公募型プロポーザルとは:価格だけでなく技術提案の内容で契約相手を選ぶ発注方式)です。契約結果の公表資料でも「城郭建築や基礎地盤、文化財に関する高い専門知識、技術及びノウハウなどが必要」であることが選定理由として明記されています。
審査は「広島城天守の木造復元に向けた基礎地盤及び石垣に関する調査・検討支援業務プロポーザル審査委員会」が担当し、最終的な契約は地方自治法施行令第167条の2第1項第2号(地方自治法施行令第167条の2とは:価格以外の要素も考慮して契約相手を決められる、随意契約に関する規定)に基づく随意契約として結ばれました。審査結果は令和8年9月10日に公表されています。
つまり「価格提示だけで終わる入札」とは別に、専門性が問われる業務では提案内容そのものが競争力になる、という点を理解しておくことが重要です。
1つ目は、公共工事(公共工事とは:国や自治体が発注する道路・建築物などの工事や調査業務)の入札・契約情報を日頃からチェックする習慣です。今回のように調達方法・審査結果・契約金額まで自治体の公式サイトで公表される案件は、地域でどのような技術分野が評価されているかを知る貴重な情報源になります。
2つ目は、価格競争に頼らず「なぜ自社に任せるべきか」を具体的に説明できる技術提案力を磨くことです。見積書の徴取日時が令和8年8月31日17時00分と設定されていたように、プロポーザル方式では提案内容を練り込む準備期間も経営判断のひとつになります。
今回の発注担当窓口は市民局文化スポーツ部文化振興課広島城活性化担当でしたが、このように担当部署や問い合わせ先まで明記されている案件は、直接問い合わせて情報収集する糸口にもなります。制度を「難しいもの」と捉えず、まずは自社の得意分野に近い案件から情報を追ってみることが、経営者にとっての第一歩になるはずです。
※画像はイメージです
広島城天守の木造復元に向けた調査・検討支援業務は、価格ではなく技術提案力が評価されて受注企業が決まった事例です。
公共工事の発注情報や制度の仕組みを正しく理解し、自社の専門性を言語化しておくことが、次の受注機会につながる経営のヒントといえるでしょう。
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出典:【公募型プロポーザル】広島城天守の木造復元に向けた基礎地盤及び石垣に関する調査・検討支援業務(広島市)(https://www.city.hiroshima.lg.jp/business/nyusatsu/1006046/1006060/1046169/1050751.html)をもとに作成
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