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「ベテランに教えてもらいたいけれど、現場が忙しくて時間が取れない」「新人に同じ説明を何度もしている」――。建設業の中小企業では、こうした教育の負担が現場の悩みになりがちです。
そこで注目したいのが、📱スマートフォンでベテラン職人の作業を撮影し、動画として残しておく方法です。
専用の撮影機材や大がかりなシステムを導入しなくても、普段使っているスマホから始められます。ベテランの経験を「その場限りの指導」で終わらせず、会社の共有資産として残せるのが大きなメリットです。
ベテラン職人にとっては当たり前の動作でも、経験の浅い人には分からないことがあります。
たとえば、工具を入れる角度、材料を押さえる位置、作業の順番、仕上がりを確認するタイミングなどです。🔧こうした細かなポイントは、文章や口頭説明だけでは伝わりにくく、「見て覚える」ことが中心になりやすい部分でもあります。
しかし、動画なら実際の動きを繰り返し確認できます。新人が後から見返せるため、ベテランが同じ説明を何度もする負担も減らせます。
技能継承用の動画で重要なのは、長時間の作業をそのまま撮影することではありません。🎥新人が知りたいポイントを短く記録することが大切です。
たとえば「工具の持ち方」「材料の固定方法」「仕上げ前の確認」「失敗しやすいポイント」など、テーマを一つに絞ります。
特に残しておきたいのが、ベテランの「判断」です。「ここは少し力を抜く」「この音がしたら一度確認する」「この状態なら次の工程に進む」といった経験に基づく判断は、単純な作業手順書には書きにくい情報です。
作業をしながら「なぜこの方法なのか」まで話してもらえば、動画が単なる記録ではなく、会社独自の教育教材になります。
せっかく動画を撮影しても、「どこに保存したか分からない」「必要な動画を探せない」状態では活用できません。そこで、📁最初に保存ルールを決めておきましょう。
たとえば「職種」「作業内容」「撮影者」などで分類し、ファイル名も「左官_コテの持ち方」「鉄筋_結束のポイント」のように統一します。
クラウドストレージを利用すれば、社内で動画を共有しやすくなります。たとえばGoogle ドライブでは、ファイルやフォルダを共有し、閲覧者や編集者などの権限を設定できます。スマートフォンからも利用できるため、現場で撮影した動画を会社で管理する方法として活用できます。
ただし、現場の情報や個人情報などが映り込む可能性もあるため、共有範囲や保存ルールは会社で決めておくことが重要です。
技能継承の動画を始めるときにありがちな失敗が、最初から完璧な教材を作ろうとすることです。
📌おすすめは、まず1本を短く作ること。
「新人がよく間違える作業」「ベテランしか知らないコツ」など、テーマを一つ決めて撮影します。3分程度の短い動画なら、撮影する側の負担も抑えられます。
さらに、月に数本ずつ追加していけば、少しずつ会社独自の「技術動画集」を作れます。
動画化のメリットは、技術を残せることだけではありません。👷新人教育の効率化にもつながります。
新人がまず動画で基本を確認し、その後に現場でベテランから実践的な指導を受ける形にすれば、毎回ゼロから説明する必要がなくなります。もちろん、動画だけで技能が身につくわけではありません。安全に関わる作業や高度な判断については、実際の現場で指導することが必要です。
それでも「何度でも見返せる教材」があることで、教育する側と学ぶ側の双方の負担を軽くできます。これは、人手不足が続く建設業にとって、身近な業務改善の一つといえるでしょう。
スマホ1台があれば、ベテラン職人の技術を動画として残す取り組みを始められます。📱大切なのは、高価な機材をそろえることではなく、「何を残すのか」「どう保存するのか」を決めることです。
ベテランの手元や判断のポイントを少しずつ記録していけば、現場で培われてきた経験が会社の共有資産になります。「いつか撮ろう」ではなく、まずは一つの作業から。身近なスマホを、技能継承と業務改善の道具として活用してみてはいかがでしょうか。
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