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東京都足立区で進む足立区立東渕江小学校の改築工事で、新校舎の開校時期が令和9年4月から令和9年9月へ変更されました。区はその理由を、中東情勢の影響による石油製品(塗装材料等)の供給不足等により新校舎の完成が遅れることになったためと説明しています。
遠い海外の情勢が、都内の学校工事の工程を直接動かした形です。本記事では、区の公表資料をもとに今回の変更内容を整理し、現場で資材を扱う中小の建設会社が押さえておきたいポイントを考えます。
今回のケースが示しているのは、躯体などの工事が進んでいても、仕上げに使う材料が届かなければ建物は完成しないという現実です。
塗装材料のように建物の仕上げ段階で使われる材料は、工程の終盤で必要になります。こうした材料の供給が滞ると、工程の後ろ側にしわ寄せが集中し、引き渡しや施設の供用開始そのものがずれ込むことになります。
今回は学校という性質上、開校時期の変更として保護者や地域にも影響が及んでいます。
区が令和7年1月の工事説明会で示した資料によると、工事場所は足立区東和三丁目20番11号です。新校舎は地上5階建ての鉄筋コンクリート造で、延床面積は9,998.74平方メートル、最高高さは21.57メートルとされています。5階には屋上プール、1階には昇降口や給食室、学童保育室などが配置される計画です。
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東渕江小学校 新校舎の建物概要 |
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主要用途 |
小学校 |
|---|---|
規模・構造 |
地上5階建て 鉄筋コンクリート造 |
敷地面積 |
9,703.30㎡ |
建築面積 |
3,510.96㎡ |
延床面積 |
9,998.74㎡ |
最高高さ |
21.57m |
主な諸室 |
5階:屋上プール、更衣室 等 |
出典:足立区ウェブサイト「足立区立東渕江小学校改築工事 工事説明会資料」(https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/62298/kaichikukoujisetsumeikaisiryou.pdf)をもとに作成
発注者は足立区(施設営繕部東部地区建設課)、建築工事の施工者は三浦・新井・丸中建設共同企業体(建設共同企業体とは:複数の建設会社が1つの工事を共同で受注・施工するための組織。JVとも呼ばれる)です。説明会資料に記載された工事期間は令和6年12月10日から令和9年8月31日まで、工程表上の完成・引き渡しは令和9年8月とされていました。
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主要な工事の予定期間(令和7年1月の工事説明会時点) |
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工事 |
予定期間 |
|---|---|
仮設工事 |
令和7年1月中旬~令和8年11月下旬 |
解体工事 |
令和7年1月下旬~6月下旬 |
山留工事 |
令和7年8月上旬~令和8年3月上旬 |
杭工事 |
令和7年8月中旬~10月上旬 |
土工事 |
令和7年9月下旬~令和8年3月上旬 |
躯体工事 |
令和7年10月中旬~令和8年9月中旬 |
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仕上げ工事 |
令和8年5月上旬~令和9年2月下旬 |
設備工事 |
令和7年10月中旬~令和9年8月下旬 |
外構工事 |
令和8年11月中旬~令和9年8月下旬 |
※開校時期変更前の計画です。
出典:足立区ウェブサイト「足立区立東渕江小学校改築工事
工事説明会資料」(https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/62298/kaichikukoujisetsumeikaisiryou.pdf)をもとに作成
また、同資料では仕上げ工事を令和8年5月上旬から令和9年2月下旬までと予定していました。
区のホームページでは、校舎ごとの利用期間が次のように示されています。
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開校時期の変更 |
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変更前 |
変更後 |
|---|---|
令和9年4月 |
令和9年9月 |
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変更理由:中東情勢の影響による石油製品(塗装材料等)の供給不足等により新校舎の完成が遅れることとなったため |
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校舎ごとの所在地と利用期間 |
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校舎 |
所在地 |
利用期間 |
|---|---|---|
既存校舎 |
足立区東和3-20-11 |
2024年12月まで |
仮設校舎 |
足立区東綾瀬1-5-3 |
2025年1月~2027年8月 |
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新校舎 |
既存校舎所在地に同じ |
2027年9月から |
仮設校舎解体 |
― |
2027年9月~2028年2月(予定) |
出典:足立区ウェブサイト「東渕江小学校の施設更新」(https://www.city.adachi.tokyo.jp/g-shisetsukanri/higashifuchie.html)をもとに作成
あわせて、2027年4月から7月までは引き続き送迎バス通学となる予定とされています。仮設校舎は2027年8月まで使われ、その後、2027年9月から2028年2月までの予定で仮設校舎の解体工事が行なわれる計画です。新校舎の完成時期は、児童の通学や仮設施設の扱いにも連動していることが分かります。
区は開校時期の変更について保護者説明会を学校の体育館で開くとしており、日程は10月16日(金)、10月17日(土)、10月20日(火)の3回が案内されています。
大規模な公共工事でさえ材料不足で工程が動くのですから、民間の小規模工事や改修工事でも同じことは起こり得ます。特に塗装・防水・内装などの仕上げを担う専門工事会社にとっては、他人事ではありません。
1つ目は、材料の手配状況を早めに確認することです。着工前や工程会議の段階で、使用予定の材料に納期の遅れが出ていないか、仕入れ先へ確認しておくと安心です。
2つ目は、元請や施主との情報共有です。納期の見通しが立たない材料があれば、分かった時点で伝えておくことで、代替品の検討や工程の組み替えといった選択肢が広がります。
3つ目は、見積や契約時の備えです。納期遅延や価格変動が起きた場合の扱いをあらかじめ確認しておくと、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
東渕江小学校の開校延期は、海外情勢による石油製品の供給不足が、国内の現場の工程に直接響くことを示す事例となりました。材料の動きに目を配り、関係者と早めに情報を共有しておくことが、自社の現場を守る第一歩です。
資材不足で工程が読みにくい今こそ、急な段取り変更に対応できる協力会社とのつながりづくりが大切です。足立区周辺をはじめ、仕上げ工事の応援先探しには無料の建設業向けマッチングサービス『建設円陣』へのご登録をぜひご検討ください(緑のバナーをクリック)。
出典:東渕江小学校の施設更新(足立区)(https://www.city.adachi.tokyo.jp/g-shisetsukanri/higashifuchie.html)をもとに作成
出典:足立区立東渕江小学校改築工事 工事説明会資料(足立区)(https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/62298/kaichikukoujisetsumeikaisiryou.pdf)をもとに作成
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