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太陽光発電設備の撤去を請け負う建設会社にとって、段取りの考え方が変わるかもしれません。今後は、多量の太陽光パネルを撤去する現場では、国への届出から原則30日間はパネルを排出できないというルールが加わる見込みです。
根拠となるのは、2026年5月29日に成立し、6月5日に公布された「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律」です。2026年10月6日には環境省と経済産業省の合同会議が開かれ、施行までの道筋が示されました。現場目線で押さえておきたいポイントを整理します。
合同会議の資料によると、太陽光パネルの排出量は2030年代後半以降に大きく増え、年間最大50万トン程度に達する見込みで、このまま埋立処分が続けば最終処分場の残り容量を圧迫するおそれがあると指摘されています。新たにリユース率15%を反映した推計でも、ピーク後も一定量の排出が続く見通しとされています。
撤去したパネルの行き先にも課題があります。2025年11月時点で使用済みパネル専用のリサイクル施設は87件、処理能力は約13万トン/年ですが、8府県には施設がありません。費用面でも、埋立処分が1kWあたり2,000円程度からなのに対し、リサイクルは8,000〜12,000円と差が大きいのが実情です。
出典:環境省ウェブサイト(https://www.env.go.jp/council/content/03recycle03/000433712.pdf)
新法では、多量の事業用太陽電池を廃棄しようとする太陽光発電事業者等に、国が定める判断基準に基づくリサイクルへの取組が義務付けられます。
対象の事業者は多量事業用太陽電池廃棄実施計画を国に届け出ます。記載事項は、廃棄する太陽電池の重量、排出の予定時期、処分の方法、工事等の発注先、処分の委託先などです。つまり、撤去を請け負う会社の名前も計画に書かれることになります。
そして届出の受理から原則30日が経過するまでは、自ら排出することも、他の者に工事をさせて排出させることもできません。資料では、認定事業者等が全量リサイクルする場合は短縮可能とされています。
出典:環境省ウェブサイト(https://www.env.go.jp/council/content/03recycle03/000433712.pdf)
対象となる太陽電池の種類や「多量」の要件などの細かな中身は、これから決まります。合同会議では、委員の一部による検討会を創設して集中的に議論する方針が示されました。予定は次のとおりです。
・2026年10〜12月頃:検討会で政省令・告示の事項を審議
・2026年12月頃〜2027年3月頃:取りまとめ、パブリックコメント(パブリックコメントとは:国が案を公表して広く意見を募る手続)
・2027年春頃:政省令・告示の公布、リサイクル事業計画の認定事前申請開始
・2027年秋〜冬頃:施行
※今後の検討により多少変更の可能性があるとされています。
出典:環境省ウェブサイト(https://www.env.go.jp/council/content/03recycle03/000433713.pdf)
一つ目は、工程に届出期間を見込んでおくことです。施行後に多量廃棄の現場を受ける場合、発注者の届出から原則30日は排出できないため、着工や搬出の日程を発注者と早めにすり合わせておくと安心です。
二つ目は、処分の委託先を早めに確認することです。計画には処分の方法や委託先も書くため、近隣でどのリサイクル施設が使えるかを把握しておくと、発注者への提案にも役立ちます。なお新法では、国が認定したリサイクル事業者について、都道府県ごとの廃棄物処理法の許可が不要になる特例も設けられます。
三つ目は、2027年春頃の政省令公布を注視することです。どの規模の廃棄が対象になるかで、受注する現場への影響が変わります。
太陽光パネルの撤去は、これから「届出と待機期間を前提に段取りする仕事」へと変わっていきます。施行は2027年秋〜冬頃の予定です。今のうちに発注者や処分先との連携を整えておきましょう。
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出典:中央環境審議会循環型社会部会太陽光発電設備リサイクル制度小委員会・産業構造審議会イノベーション・環境分科会資源循環経済小委員会太陽光発電設備リサイクルワーキンググループ 合同会議(第11回)(環境省・経済産業省)(https://www.env.go.jp/council/03recycle/page_00131.html)をもとに作成
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