「B/C(費用便益比)だけで決めてきた時代」が終わるかもしれない
道路、橋、河川堤防、砂防ダム——。建設業に携わる人なら誰でも、「この工事、費用対効果で判断される」という感覚をお持ちではないでしょうか。🏗️
公共事業の採択には長年、費用便益比(B/C比)という指標が大きな判断軸として使われてきました。これは、費用に対してどれだけ便益があるかを数値化したもので、一般的に1以上であれば社会的に便益が費用を上回るとされます。
しかし、防災効果や地域経済への波及、過疎地域の生活維持といった「数字に換算しにくい価値」は、これまで十分に評価されてこなかったという批判もありました。
そうした状況を踏まえ、政府は公共事業評価の考え方を見直す方向性を示しました。令和8年(2026年)6月30日、政府は第10回経済財政諮問会議を開催し、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(いわゆる骨太の方針)の原案を示しました。
この原案の中で、公共事業評価における費用対効果への「過度な依拠」を見直し、防災・減災などインフラの多面的な機能を重視する方向性が明確に打ち出されたのです。
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骨太の方針2026原案のポイントを整理しよう📋
今回の骨太の方針原案のキーワードは「日本列島を、強く豊かに」です。政府は地域における人口減少・インフラ老朽化・担い手不足という三つの構造的課題を正面から掲げ、それを克服して強い地域経済・持続可能な地域社会を実現することを目標に据えました。
原案が特に重視するインフラ分野として明記されているのは、高速道路・整備新幹線・リニア中央新幹線などのネットワーク型インフラです。🛣️これらは利用者数など経済的な便益が大きい都市部の事業が有利になりやすい一方、地方路線は不利になりやすいという問題がありました。
原案ではそうした数値偏重を改め、防災・減災やネットワーク機能、地域経済への貢献など、多面的な観点も考慮して評価のあり方を見直す方向性が示されています。
また、防災・減災の分野では「令和の国土強靱化対策を断行」という力強い表現が原案に盛り込まれました。さらに新設が予定されている防災庁を司令塔として、政府が一体となって地域の防災力向上を支援する方針も明記されています。
【骨太の方針2026】地域のインフラ整備・予防保全メンテナンスが重視される時代へ⚒️
原案はインフラの整備・管理方針についても踏み込んでいます。
総合的なインフラマネジメントの推進と、これまでの「壊れてから直す(事後保全)」から「壊れる前に直す(予防保全型)」への転換が打ち出されました。加えて、老朽化対策とまちづくりを連携させる視点や、交通空白の解消も方針に含まれています。
この流れは、地方の中小建設業にとっては追い風になる可能性があります。💪これまでは大型案件や利用者数の多い都市部のインフラ事業が優先されがちでしたが、防災・老朽化対応・交通空白解消といった視点が評価軸に加わることで、地域密着型の工事やメンテナンス案件が、これまで以上に評価される可能性があります。
さらに、フィジカルAI(ロボットや建設機械、センサーなど、現実の現場で動作するAI技術)の活用による社会資本整備の生産性向上も方針に盛り込まれました。現場のデジタル化や省力化を後押しする政策が、今後さらに進むことが期待されます。🤖
公共工事の発注はどう変わる?建設業の経営者が今から取り組むべきこと✅
今回の骨太の方針原案は、正式策定が令和8年(2026年)7月を予定しています。閣議決定後、2027年度の予算編成に反映されていくスケジュールが想定されています。
中小建設業の経営者・現場監督の皆さんにとって、この流れは次の視点で受け止めることが大切です。
まず、公共工事の発注傾向が変わる可能性があることです。🏛️費用便益比だけでなく防災機能や地域ネットワークの観点から事業が採択されるようになれば、地方の道路・河川・橋梁などの維持管理や防災関連事業が、これまで以上に重視される可能性があります。
次に、予防保全型メンテナンスへのシフトです。🔧老朽化インフラの点検・補修・更新案件は、今後も増加が見込まれます。こうした分野で技術や施工実績を積み重ねておくことが、受注競争力の向上につながるでしょう。国も予防保全型の維持管理への転換を進めており、点検・補修・更新分野の重要性は今後も高まることが見込まれます。
そして、担い手不足への政策的支援が強化される流れです。👷「担い手不足の克服」を骨太の方針原案が明確に課題として掲げた以上、建設業の働き方改革・処遇改善・デジタル化支援を後押しする施策が続いて打たれることが予想されます。日頃から業務改善やデジタル化の取り組みを進めておくと、今後実施される補助金や支援制度を活用しやすくなる可能性があります。
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しかし、国の支援を待っているだけでは、目の前の人手不足や急な案件への対応は間に合いません。今後の地域インフラやメンテナンス案件の増加チャンスを確実につかむためには、今から自社単独ではなく、「信頼できる協力会社」や「いざという時に頼れる人材」のネットワークを広げておくことが何よりの受注戦略となります。
そうしたパートナー探しに最適なのが、無料で利用できる建設業向けマッチングサイト**『建設円陣』**です。全国の優秀な施工会社や一人親方、設計事務所が多数登録しており、日常的な人材確保はもちろん、大型案件に共同で挑むための協力会社ネットワーク作りに無料でご活用いただけます。これからの新しい公共工事の時代を勝ち抜くためにも、まずは無料登録して横のつながりを強化してみてはいかがでしょうか。
まとめ🔍
骨太の方針2026原案は、公共事業評価の基準を「数字だけ」から「地域の実情・防災・多面的価値」へとシフトさせる重要な一歩です。これは地方・地域密着型の建設業にとって、ビジネス環境が変わりうる大きな転換点といえます。
方針は令和8年7月に正式策定予定です。今後の制度設計や予算編成の動向を注視しつつ、受注戦略にどう反映させるかを考えていくことが重要です。✨
本方針は令和8年7月に正式策定予定です。今後の制度設計や予算編成の動向を注視しつつ、新しい評価基準に合わせた受注戦略を練っていきましょう。
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出典:経済財政運営と改革の基本方針2026原案(内閣府 経済財政諮問会議)https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2026/0630agenda.html をもとに作成
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