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「この前も教えたよね」「そんなに難しいことじゃないよ」――現場で、つい口にしてしまうことはないでしょうか。😅
ベテランにとっては何度も経験してきた作業でも、新人にとっては初めて見る道具、初めて聞く言葉、初めて判断する場面の連続です。教える側には3分の説明でも、覚える側には3日かかることがある。この感覚の違いを理解するだけで、新人教育のやり方は大きく変わります。
現場教育で起こりがちなのが、「説明したから、もう大丈夫だろう」という思い込みです。👷
たとえば、道具の使い方を一度説明して、実際に作業を見せる。新人が「分かりました」と答えれば、教える側としては一区切りついた気持ちになります。しかし、新人側からすると、「分かった」の中身は「説明は聞いた」という段階かもしれません。
作業の手順を覚え、なぜその順番なのかを理解し、実際の現場で一人で判断できるようになるまでには、さらに時間が必要です。つまり、教える時間と身につくまでの時間は同じではありません。
※画像はイメージです
新人が一度に覚えなければならないことは、意外と多いものです。工具の名前、材料の種類、作業手順、安全上の注意、先輩への声のかけ方、現場ごとのルール……。🔨
しかも、建設現場では作業をしながら説明を受けることも珍しくありません。周囲では機械が動き、人が行き交い、次の作業の段取りも進んでいます。新人がすべてを一度で記憶するほうが難しい環境です。
そこで重要になるのが、一度に全部教えないことです。「今日はこの作業だけ」「まずはこの道具の扱いだけ」と、覚える範囲を小さく区切ります。これなら新人も頭の中を整理しやすくなります。
新人教育では、説明だけで終わらせず、「見せる→やらせる→確認する」という流れを意識すると教えやすくなります。
最初は先輩が実際の作業を見せます。次に、新人自身にやってもらいます。そして最後に、「どこが難しかった?」「この手順で迷ったところは?」と確認します。📝
ここで大切なのは、間違いを探すだけにしないことです。新人がどこで迷ったのかを聞けば、教える側にとっても「説明が足りなかった部分」が見えてきます。
同じ質問を何度もされる場合も、「覚えが悪い」と決めつける前に、教え方を変えるサインと考えてみましょう。口頭だけで伝わりにくければ、実物を見せる。手順が多ければ、順番を紙に書く。こうした小さな工夫が、新人の理解を助けます。
新人教育で特に注意したいのが、「前にも言ったよね」という言葉です。😓
教える側からすれば事実でも、新人からすると「また聞いてはいけない」と感じてしまう可能性があります。質問をためらうようになると、分からないまま作業を進めることにつながりかねません。
もちろん、何度も同じことを説明する側には負担があります。だからこそ、繰り返し質問される内容を簡単なメモやチェックリストにするのがおすすめです。
「分からなければ、この紙を見て、それでも分からなければ聞いて」としておけば、先輩側の説明時間も減らせます。新人にとっても、自分で確認してから質問する習慣がつきます。📋
もう一つ意識したいのが、教育担当者だけに負担を集中させないことです。
一人の先輩だけが新人を教える体制では、その人が忙しい日に教育が止まってしまいます。また、新人側も「この人には聞きづらい」と感じると、疑問を抱えたままになりがちです。
そこで、「今日は○○さん」「次の作業は△△さん」というように、複数の先輩が関われる仕組みをつくります。特別な制度を導入しなくても、現場全体で新人を育てる意識があるだけで状況は変わります。
新人にとっては、いろいろな先輩の仕事を見る機会になります。会社にとっても、教育ノウハウが特定の社員だけに集中するのを防げます。
「教える側は3分、覚える側は3日」。この言葉を意識すると、新人がすぐ覚えられないことを必要以上に責めなくて済みます。大切なのは、一度で完璧に教えることではなく、小さく教えて、実際にやってもらい、確認することです。
新人が質問しやすく、先輩も教えやすい現場をつくることは、将来の人材育成にもつながります。今日の3分の説明が、明日の現場を支える力になるように、教え方を少しだけ変えてみませんか。🌱
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