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2026年8月4日、総務省と経済産業省が地方公共団体に向けて、地方自治法施行令第167条の2第1項第4号に基づく随意契約(通称「4号随契」)の積極的な活用を促す通知を発出しました。
これは、自治体がスタートアップ企業の新しい商品やサービスを、入札を経ずに比較的スムーズに導入できるようにする仕組みです。
ドローンによるインフラ点検サービスなど、建設・土木の現場に直結する事例も紹介されており、中小の建設会社や点検業者にとっても見逃せない動きです。🏗️
※画像はイメージです
背景にあるのは、2026年7月21日に閣議決定された「日本成長戦略」です。この戦略では、「全国でスタートアップが持つ技術の社会実装を後押しするため、各地方公共団体における4号随契に基づく調達の実態調査を毎年度定期的に実施したうえで、積極的な活用を促す助言等の支援や、優れた調達事例の他自治体への横展開を推進する」ことが明記されました。
これを受けて総務省と経済産業省が連携し、実態調査の結果公表と、具体的な運用改善を求める通知の発出に踏み切った形です。
通知の中身で特に注目したいのが、手続きの簡素化です。4号随契でスタートアップの新商品・新サービスを調達する際は、本来「二人以上の学識経験者」からの意見聴取が必要とされています。
しかし今回の通知では、経済産業省の「J-Startupプログラム」に選定された企業については、選定審査自体が学識経験者の意見聴取と同等の効果を持つとみなし、あらためての意見聴取を不要とする方針が示されました。意見聴取そのものも書面で行なえる点や、国の行政機関による聴取結果を代用できる点も明記され、担当者の負担軽減が図られています。📋
今回あわせて公表された「随意契約実績に関する調査」(調査期間:2023年4月1日〜2025年7月18日、対象は全国1,788の都道府県・市区町村)によると、4号随契の活用実績が「あり」と回答した自治体はわずか30団体、全体の2%にとどまりました。「なし」と回答した1,758団体が98%を占めており、制度自体はまだ十分に浸透していないのが実情です。
団体の種類別に見ると、都道府県は47団体中10団体(21%)、指定都市は20団体中9団体(45%)が活用実績ありと回答した一方、市区町村では1,721団体中わずか11団体(1%)にとどまっています。
契約実績の総数は191件で、内訳は物品の購入・借り入れが133件(70%)、役務の提供が58件(30%)。このうちスタートアップからの調達は80件(42%)でした。

出典:総務省ウェブサイト(https://www.soumu.go.jp/main_content/001086155.pdf)
公表された事例集には、防災・教育子育て・インフラ交通・福祉・ビジネス・くらしの6分野で計31件の具体的な調達事例がまとめられています。
なかでも建設業に関わりの深いインフラ・交通分野では、千葉県千葉市が株式会社Liberawareのドローン点検サービス「IBIS2」を4号随契で調達した事例が紹介されています。
IBIS2は下水道管内で660メートルもの長距離飛行による点検が可能で、狭く危険な管路内の点検作業を効率化する技術として活用されています。
このほか、茨城県とつくば市が株式会社ノエックスの無線LANアクセスポイントを、福岡県福岡市が62Complex株式会社の人流・交通量調査パッケージ「MATIENCE」を、それぞれ4号随契で導入した事例も掲載されています。
いずれも、通常の競争入札では時間がかかりがちな新技術の導入を、スピーディーに進められた点がポイントです。
今回の通知では「都道府県内市町村や他の地方公共団体との広域的な調達の仕組みの構築を積極的に検討する」よう求めており、参考事例として東京都の「ファーストカスタマー・アライアンス」事業も紹介されています。
一つの自治体で実施計画が認定されれば、その写しを使って他の自治体でも学識経験者への意見聴取を省略できる仕組みもあるため、今後は複数の自治体へ横展開しやすい環境が整っていくと見られます。
ドローン点検やAI調査サービスを手がける中小事業者にとっては、「入札という高いハードル」に阻まれていた自治体への売り込みが、4号随契を通じてやりやすくなる可能性があります。👉自社の技術に自信がある事業者は、自治体の担当部署への相談や、経済産業省のJ-Startupプログラムへの応募を検討するのも一つの営業戦略になりそうです。
制度の活用率はまだ2%と低く、これからが本番といえる段階です。
国が背中を押し始めた今こそ、建設・インフラ分野の技術を持つ事業者にとってはチャンスの入口が広がったタイミングだといえるでしょう。
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出典:地方公共団体によるスタートアップ調達の強化に向けて、「4号随契」の積極的な活用について地方公共団体へ通知を発出しました(経済産業省・総務省)(https://www.meti.go.jp/press/2026/08/20260804001.html)をもとに作成
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