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「ICT施工やDXと言われ続けて久しいけれど、うちの現場は本当に変わったのだろうか」。そう感じている経営者や現場監督の方は少なくないはずです。
そんな現場の本音を、国がAIを使って直接聞き取る取組が始まりました。国土交通省は令和8年10月9日、「対話型AIアンケート」の実施を発表しました。結論からいえば、これは会員になっていれば中小の建設会社でも国の施策に声を届けられるチャンスです。
今回のアンケートの最大の特徴は、選択肢に答えて終わりではない点です。回答者の答えに応じて、AIが追加で質問を投げかけ、内容を深掘りしていく仕組みになっています。
国土交通省の資料によると、回答者は複数のテーマの中から意見を出したいものを選び、AIとの対話形式で回答します。AIの深掘り質問をより的確にするため、国土交通省の参考資料をAIの参照データとして登録しているとのことです。
また同省は、意見の中身を集めるだけでなく、AIを活用した意見収集そのものが効果的・効率的な手法かどうかも検証するとしています。行政が現場の声を集める方法自体を、AIで変えようという試みといえます。
発表資料に示された実施概要は次のとおりです。
項目 |
内容 |
|---|---|
対象者 |
i-Construction・インフラDX推進コンソーシアム会員 |
実施期間 |
令和8年10月~11月末 |
実施方法 |
会員が利用できる専用サイト上で、AIとの対話形式により実施 |
主なテーマ |
約10年間で変化したこと/十分に変化していないことや現場の課題/AIを含め今後重点的に取り組むべき事項 など |
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001366.html)の報道発表資料をもとに作成
i-Construction(i-Constructionとは:調査・測量から設計・施工・維持管理までの各段階でICTなどを活用し、建設現場の生産性向上を図る取組)とインフラDX(インフラDXとは:データとデジタル技術を活用し、インフラやそのサービスを変革していく取組)について、開始から約10年の歩みを振り返るのが今回の狙いです。
集まった意見は、今後の施策の検討やコンソーシアムの活動に活かされる予定です。
今回のアンケートは、国土交通省が令和8年9月4日に公表した「国土交通省インフラ分野のAI実装に向けた取組方針」を踏まえた取組と位置づけられています。
この方針では、AIを「現場で働く人の能力を拡張させ生産性向上を加速する基盤」と位置づけ、人とAIが協働して国民の安全・安心と地域の豊かさを持続的に実現することを基本的な考え方としています。同時に「建設分野におけるフィジカルAI戦略」(フィジカルAIとは:ロボットや建設機械など、現実の空間で動作する機器を制御するAI)の中間とりまとめも策定されました。
国がAIを本格的に施策の柱に据えようとしている今、その方向性に現場の実感を反映させる入口として、このアンケートが用意されたと読み取れます。
アンケートに回答できるのはコンソーシアムの会員に限られます。ただし、このコンソーシアムは目的に賛同する企業・団体であれば法人会員として入会でき、会費は「当面の間」無料とされています。申込みは1法人につき1件で、入会申込フォームを事務局へメールで送る形です。
入会の手続きや規約は、国土交通省のi-Construction・インフラDX推進コンソーシアム入会申込ページで確認できます。
回答に向けては、次のような点を社内で事前に整理しておくとスムーズです。
・ICT施工や3次元データの導入で、実際に楽になった作業は何か
・逆に、書類・手続き・人手の面で変わっていない部分はどこか
・AIに任せたい業務、AI活用に向けて国に整えてほしい環境は何か
AIが深掘り質問をしてくれる形式なので、うまく言葉にできていない現場の困りごとも、対話を通じて具体化しやすいはずです。実施期間は11月末までと限られているため、関心のある方は早めに動くことをおすすめします。
※画像はイメージです
国の建設DX・AI施策は、現場からの声を取り入れながら次の段階へ進もうとしています。「変わったこと」「変わっていないこと」を率直に伝えることが、使いやすい制度づくりにつながります。
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出典:インフラDX・AIの取組に関する「対話型AIアンケート」の実施(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001366.html)、「国土交通省インフラ分野のAI実装に向けた取組方針」及び「建設分野におけるフィジカルAI戦略」(中間とりまとめ)の策定(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001361.html)、i-Construction・インフラDX推進コンソーシアム 入会申込(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/apply/index.html)をもとに作成
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