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「暑すぎて現場を止めたいけど、工期に間に合わなくなる…」🥵そんな悩みを抱える現場監督さんは多いのではないでしょうか。
国土交通省は2026年8月20日付(国空空技第191号)で、空港内の土木工事(維持工事を含む)および業務を対象に、猛暑による現場施工の回避と、それに伴う工期延長・経費計上の考え方を示す通知を発出しました。🌡️この通知が出された日以降であれば、すでに契約済みの工事・業務も対象になるとされています。
※画像はイメージです
背景にあるのは、近年の記録的な猛暑です。☀️屋外での土木作業は、気温が高い時間帯に施工を続けると熱中症のリスクが一気に高まります。かといって現場を止めれば当初の工期に間に合わなくなり、受注者側が一方的に不利益を被りかねません。
そこで今回の通知では、発注者に対して、あらかじめ猛暑日数を見込んだ適切な工期設定に努めることや、可能な範囲で猛暑期間中の現場施工を回避した発注に努めることが求められました。💡設計・発注の段階から「暑い時期は無理をしない」という前提を組み込む発想です。
今回の通知で特に注目したいのが、「猛暑」を客観的な数値で定義している点です。📊基準となるのは暑さ指数として知られるWBGT値で、8時から17時までの間にWBGT値31以上が観測された期間をもとに、猛暑期間や猛暑日日数(過去5年の環境省データの平均)が地域ごとに算出されます。
実際に現場施工を回避したことで工期延長が必要になった場合は、監督職員と協議できる旨を特記仕様書に明示することとされました。延長日数の目安となる猛暑日日数は、実際の作業時間内でWBGT値31以上だった時間の合計を8時間(1日の作業時間)で割り、四捨五入して算出します。ただし、あらかじめ特記仕様書に盛り込まれていた猛暑日数を下回る場合は、延長の対象にはなりません。
協議の際に必要となる書類も明確化されており、延長日数の算出根拠、変更後の工程表、環境省サイトの実況推定値一覧表の3点が求められます。📋感覚や交渉力だけに頼らず、データに基づいて工期延長を主張できる仕組みが整った形です。
もう一つ現場担当者が気になるのが、熱中症対策にかかる費用の扱いではないでしょうか。💰今回の通知では、工事と業務それぞれについて費用区分が示されています。
工事の場合、飴や経口補水液、冷却ベストといった作業員個人向けの対策費用は「現場管理費」の補正として計上されます。一方、ドライミストやテント、冷蔵庫といった施設・設備向けの対策費用は「共通仮設費」として計上する仕組みです。業務(設計・調査など)の場合は、個人向け対策は間接原価に含め、施設・設備向け対策は積み上げ計上するとされています。
なお今回の通知は、令和8年3月19日付の空港請負工事積算基準改定、令和5年5月8日付の熱中症対策に資する現場管理費補正方法、令和7年3月31日付の港湾・空港工事の工期の設定に関するガイドラインといった既存の基準を踏まえて整理されたものです。📑
今回の通知は空港内の工事・業務が対象ですが、「猛暑を理由にした工期延長や経費計上の考え方」そのものは、今後ほかの公共工事にも波及していく可能性があります。🏗️猛暑日数をデータで示し、必要書類をそろえたうえで協議するという流れは、発注者と受注者の双方にとって納得感のある進め方といえるでしょう。
中小の建設会社としては、まず自社が受注している公共工事の特記仕様書に、猛暑時の工期延長に関する規定があるかどうかを確認しておきたいところです。👉また、熱中症対策として何にどれだけ費用をかけているかを日頃から記録しておくと、将来同様の考え方が適用された際にスムーズに協議を進められます。
猛暑はもはや「特別な異常気象」ではなく、毎年向き合うべき前提条件になりつつあります。🌞国の制度整備の動きを早めにキャッチアップし、自社の工程管理・原価管理に落とし込んでおくことが、これからの現場運営を左右しそうです。
今回の国土交通省の通知は、猛暑による現場施工の回避を「工期延長の正当な理由」として制度化した点に意義があります。🙌
空港工事に限らず、暑さと向き合いながら現場を運営するすべての建設事業者にとって、押さえておきたい動きといえるでしょう。
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出典:猛暑による厳しい作業環境に適応した工事及び業務における取組(国土交通省航空局)(https://www.mlit.go.jp/koku/content/002017541.pdf)をもとに作成
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