結論からいうと、公共工事の入札で「労務費」をどんぶり勘定にする時代は、もう終わりに近づいています。⚠️
国土交通省が2026年度上期のブロック監理課長等会議で実施したアンケート(全国の都道府県・政令指定都市計67団体が対象)によると、「労務費ダンピング調査」を2026年度中に導入または導入予定の団体は約85%にのぼることが分かりました。📊
「うちは下請けだから関係ない」では、もう済まされない話になりつつあります。
なぜ今、労務費が厳しくチェックされるのか
背景にあるのは、2024年6月14日に公布された第三次・担い手3法(令和6年法律第49号)です。🏗️ この改正により、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入契法)第12条・第13条が2025年12月12日に完全施行され、公共工事に応札する事業者は労務費を明示した「入札金額内訳書」の提出が義務化されました。
発注者側にも、その内容を確認する義務が課されています。💡 材料費と労務費をあいまいにせず、内訳を明確にしなければならなくなったのです。
そして発注者が労務費の適正性を確かめる代表的な手法が、今回話題の「労務費ダンピング調査」です。国交省は「労務費ダンピングを防止するための公共発注者向けのガイドライン」も策定し、2026年4月8日付の通知で内訳書確認の徹底を発注者へ要請しています。

出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00355.html)
数字で見る導入状況、その実態
実際、どれくらいの自治体が動いているのでしょうか。📈
アンケート(対象67団体)によると、施工体制確認型総合評価落札方式による労務費ダンピング調査は、導入済みが14団体、検討中が9団体、予定なしが44団体でした。一方、それ以外の方式による調査では、導入済み24団体、検討中38団体、予定なしはわずか5団体という結果に。🔍
両方式を合わせると、約85%の団体が2026年度中の制度導入を見込んでいます。さらに、入札金額内訳書の記載項目(材料費・労務費・法定福利費・建設業退職金共済掛金・安全衛生経費)については、すでに56団体が対応済み、残る11団体も2026年度中に対応予定です。
対応方法は既存様式の更新が25団体と最多で、別紙様式での対応やシステム改修がそれぞれ11団体でした。ただし、内訳書の記載内容を官積算と比較して「著しく低い費目がないか」まで確認しているのは、67団体中わずか15団体にとどまりました。🤔
制度は整いつつあるものの、チェックの精度には自治体ごとにまだ差があるのが実情です。

出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00355.html)
コミットメント条項という新たな約束事
あわせて注目したいのが「コミットメント条項」です。📝 これは2025年12月2日に中央建設業審議会が決定した「労務費に関する基準」に基づき、建設工事標準請負契約約款に新設された仕組みで、契約当事者間で適正な労務費・賃金の支払いを約束し、情報開示することを指します。
アンケートでは、本格導入済みが13団体、導入を検討中が46団体にのぼり、合わせて多くの自治体が前向きな姿勢を示しています。
採用する条文のパターンも、下請契約にも条項導入を約束する「条文A」、下請契約の導入を個別判断とする「条文B」、工事ごとに使い分ける併用型など様々で、地域ごとに運用の工夫が進んでいる段階です。
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00355.html)
中小建設業者が今すぐ動くべきこと
この流れは、決して大手ゼネコンだけの話ではありません。👷 下請けとして公共工事に関わる中小の建設会社や職人にとっても、「適正な労務費が最終的に自分たちの手元まで届くかどうか」を左右する重要な制度です。
見積書や請負契約書を作成する際は、材料費と労務費を切り分けて記載する習慣をつけておくこと、コミットメント条項が盛り込まれた契約書を求められた場合に備えて内容を理解しておくことが大切です。
国交省は通知を通じて発注者への確認徹底を求めており、今後さらに調査の目が厳しくなることが予想されます。📌 「知らなかった」では済まされない制度改正だからこそ、早めの情報収集と社内の書類整備がカギになります。
まとめ
労務費ダンピング調査とコミットメント条項は、現場で働く技能労働者の処遇改善につながる大切な仕組みです。
制度の広がりを前向きに捉え、自社の見積り・契約書の整備を今のうちに進めておきましょう。💪
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出典:「令和8年度上期ブロック監理課長等会議を開催」(国土交通省)(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00355.html)をもとに作成
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