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「クレーンで資材を吊りたいのに、ワイヤーを掛けられる人がいなくて作業が止まった」。そんな経験はありませんか。玉掛け(玉掛けとは:クレーンのフックに荷を掛けたり外したりする作業のこと)は、鉄骨や型枠、資材の搬入など、建設現場のあらゆる場面で必要になる仕事です。
先に結論をお伝えすると、建設会社が社員に取らせるなら「玉掛け技能講習」が一番の近道です。この記事では、その理由と資格の種類、費用・日数の目安、負担を軽くする方法を順番に解説します。
玉掛けの資格は、扱うクレーンの大きさで2種類に分かれています。
建設現場で使う移動式クレーンやクレーン付きトラックは、つり上げ荷重1トン以上のものがほとんどです。この1トン以上のクレーンの玉掛けは、労働安全衛生法で定められた就業制限業務(就業制限業務とは:資格を持つ人しか就かせてはいけない危険な業務のこと)にあたり、技能講習を修了した人しか担当できません。
無資格者に作業させると、本人だけでなく会社も罰則の対象になります。さらに元請の現場では、入場時に資格証の提示を求められるのが一般的です。資格者がいなければ、仕事そのものを受けられないケースもあります。
つまり技能講習は「あれば便利」な資格ではなく、受注を守るための必須投資といえます。
※画像はイメージです
一つ目は玉掛け技能講習(技能講習とは:都道府県労働局に登録された教習機関が行なう、修了試験付きの公的な講習)です。つり上げ荷重1トン以上のクレーン、移動式クレーン、デリックなどの玉掛けができ、受講できるのは満18歳以上の方です。
二つ目は玉掛け特別教育(特別教育とは:危険・有害な業務に就く労働者に対して事業者が行なう安全教育)です。こちらは1トン未満のクレーンに限られ、学科と実技を合わせて9時間ほどで修了します。社内で実施することもできますが、建設現場で使える範囲はかなり狭いのが実情です。
技能講習の標準コースは、学科12時間・実技7時間の計19時間、3日間が一般的です。受講料はテキスト代込みで2万円台に設定している教習機関が多く、地域や機関によって多少の差があります。
小型移動式クレーンなどの資格を持っている人向けに、時間が短い一部免除コースを設けている機関もあります。特別教育を外部機関で受ける場合は、1万円前後・1〜2日程度が目安です。
中小企業が見落としがちなのが、受講中の人件費です。日当1万5,000円の社員なら、3日間で4万5,000円。受講料を2万5,000円と仮定して合わせると、1人あたり約7万円が実質的なコストの目安になります。会場が遠い場合は、ここに交通費も上乗せされます。
建設業の会社なら、ぜひ確認したいのが人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)(人材開発支援助成金とは:従業員の職業訓練にかかった経費や、訓練中の賃金の一部を国が助成する制度)です。玉掛け技能講習の案内でも対象として紹介されていることが多く、受講料に加えて受講中の賃金の一部も助成される仕組みです。
ただし、申請には受講後の証明書類などの条件があり、制度は年度の途中で改正されることもあります。申し込む前に、最寄りの労働局やハローワークで最新の要件を確認しておきましょう。
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まずは自社の現場で、玉掛けを任せられる人が何人いるかを数えてみてください。1つの現場に最低1人、休みや急な欠員まで考えると2人以上いると安心です。
次に、講習の日程は早めに押さえることが大切です。人気の機関は数か月先まで埋まることがあり、反対に最低開催人数に届かず中止になる場合もあります。閑散期にまとめて受講させる、小型移動式クレーンとのセット講習を選ぶなど、効率よく取得できる工夫も検討しましょう。若手や新人に早めに取らせておけば、任せられる仕事が増え、本人の自信や定着にもつながります。
玉掛け技能講習は、3日間・2万円台の受講料で、現場の段取りと受注力を大きく底上げしてくれる資格です。助成金も上手に活用しながら、計画的に資格者を増やしていきましょう。
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※受講料・日数は一般的な目安です。助成金の要件は年度途中に改正される場合があるため、最新情報は厚生労働省または最寄りの労働局にご確認ください。
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