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「給料が低い」「忙しい」「人間関係が合わない」――退職した人に理由を聞けば、いろいろな答えが返ってきます。けれど、会社が本当に知りたいのは「退職理由」だけではありません。もっと前に、その人が「ここで働き続けるのは厳しいかも」と感じた瞬間があったはずです。🔍
建設業では、現場の忙しさや人手不足から、本人の小さな変化が見過ごされやすくなります。だからこそ、辞めた後の理由を分析するだけでなく、「辞めようと思った瞬間」を想像してみることが、定着率を考えるヒントになります。
たとえば若手職人が「別の仕事を探します」と伝えてきたとします。
理由は「もっと条件のいい会社に行きたい」だったとしても、そこに至るまでには、
*「質問したら怒られた」
*「頑張っても何も言われなかった」
*「休みの相談をしづらかった」
*「自分が成長しているのか分からなかった」
といった経験が積み重なっているかもしれません。 ⚠️
ここで大切なのは、会社側が「その程度で辞めるのか」と評価しないことです。本人にとっては、その出来事が「この先も変わらない」と感じる決定的な瞬間だった可能性があります。
まず考えたいのは、仕事そのものよりも「気持ちが折れた場面」です。🛠️
①「聞けない」と感じた瞬間
新人が同じことを何度も聞くのは、覚える途中なら自然なことです。それなのに「前にも言っただろ」と強く返される経験が続けば、分からないことを隠すようになります。これは技能習得だけでなく、安全面にも影響しかねません。
②「見てもらえていない」と感じた瞬間
難しい作業を覚えた、段取りを工夫した、時間を短縮した――こうした変化に気づいてもらえないと、「頑張っても意味がない」という感覚につながります。大げさな表彰制度がなくても、「前よりできるようになったな」と一言伝えるだけで、受け止め方は変わります。
③「相談できない」と感じた瞬間
家庭の事情、体調、休み、将来の不安など、話しにくいことほど早めの相談が重要です。「忙しいから後で」と先送りされる経験が続くと、本人は相談すること自体を諦めてしまいます。📣
ここからが中小企業でも取り組みやすい方法です。
退職した人を集めて大規模な調査をする必要はありません。むしろ、今働いている人に「最近、辞めたいと思ったことはある?」「仕事で言いづらかったことは?」「会社にもう少しこうしてほしいと思うことは?」と聞いてみるのです。 💡
ポイントは、答えをすぐ正論で返さないこと。「そんなこと言わずに頑張ろう」「建設業なんだから仕方ない」と返してしまえば、次から本音は出てきません。
まずは聞いて、事実として受け止めます。
すべての不満をなくすことはできません。仕事には厳しさがありますし、忙しい時期もあります。それでも、「辞めるまで我慢させる」のではなく、「辞めたいと思うほどの違和感を早めに見つける」ことはできます。
たとえば月1回、5分だけでも「最近どう?」と話す時間をつくる。新人には「分からないことはある?」だけでなく「聞きにくいことはある?」と聞く。現場監督には、作業の進み具合だけでなく、メンバーの様子も見てもらう。👀
こうした小さな確認が、退職のサインを早めに拾うきっかけになります。
人が辞めたとき、「なぜ辞めたのか」を知ることは大切です。ただ、それだけでは次の離職を防げないことがあります。🔑 大切なのは、「その人は、いつから辞めようと思い始めたのか」と考えてみること。
今いる職人や若手に目を向け、小さな不満や相談しづらさを拾うことが、人材定着への第一歩です。 「辞めた理由」ではなく「辞めようと思った瞬間」を探す。今日の休憩時間に、まず一人へ「最近どう?」と声をかけるところから始めてみませんか。😊
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