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建設業では担い手不足と技術継承が課題となる一方、ICT施工やBIM/CIM、施工の自動化など新しい技術の導入が進んでいます。では、これから建設業を目指す若者に、こうした変化をどう伝えていけばよいのでしょうか。
福岡県で始まる株式会社へいせいの産学連携の取り組みは、中小建設会社の人材育成を考えるうえでも参考になる事例です。
株式会社へいせいは2026年8月21日、福岡県内の工業高校教員16名を対象に、建設用3Dプリンタを実際に稼働させて造形工程を学ぶ研修会を福岡県糸島市で開催します。高校教員向け研修で建設用3Dプリンタを使用する取り組みは福岡県内初とされています。
『今回の研修では、建設用3Dプリンタの仕組みや活用方法を座学で学ぶだけでなく、材料を積層しながら構造物を形づくっていく造形工程を実機で見学します。』
建設用3Dプリンタによって積層造形されたコンクリート構造物
引用元:株式会社へいせいプレスリリース(PR TIMES掲載)
研修では、株式会社Polyuseの技術者が講師を務め、建設用3Dプリンタの仕組みや国内での活用事例、今後の展望を説明。さらに実機による造形工程を見学し、工業高校の実習や課題研究への活用について意見交換を行います。
建設業では、若い担い手の確保が大きな課題です。今回の取り組みで注目したいのは、単に最新設備を紹介するのではなく、教員自身が実際に技術を見て学び、その知識を生徒へ還元しようとしている点です。
中小建設会社でも、採用活動を求人票や会社説明だけに限定する必要はありません。現場で使っているICT機器や測量機器、施工管理ツールなどを見てもらえば、「建設業は昔ながらの仕事だけではない」というイメージを持ってもらうきっかけになります。
今回の事例から中小建設会社が学べるのは、最新技術そのものだけではありません。自社の技術や仕事を、若手に分かりやすく見せる機会をつくることが、人材確保と育成の両方につながるという考え方です。
例えば、地域の工業高校や専門学校と連携し、現場見学、職業体験、技術説明会などを実施する方法があります。大規模な設備を持っていなくても、地域の学校との接点をつくり、現場の仕事を具体的に伝えるだけでも十分な第一歩になります。若手社員が実際の仕事を説明したり、現場で使う道具やデジタル技術を紹介したりすることも可能です。
また、社内教育でも「教えて終わり」ではなく、若手が実際に触れて試す機会を増やすことが重要です。新しい技術を導入した際には、ベテランだけでなく若手にも体験してもらい、仕事の改善につながるアイデアを聞くことで、技術への関心や当事者意識も育てられます。
引用元:株式会社へいせいプレスリリース(PR TIMES掲載)
建設用3Dプリンタをすぐに導入することが、すべての会社に必要なわけではありません。重要なのは、建設業の仕事が変化していることを社内外へ伝え、人材育成に技術を生かす視点を持つことです。
工業高校の教員が先端技術を体験し、生徒へ伝える今回の取り組みは、企業と教育現場をつなぐ一つのモデルといえます。中小建設会社も、地域の学校や若者との接点を少しずつ増やすことから始めてみてはいかがでしょうか。
人手不足の時代に、若者へ建設業の魅力を伝えるには、仕事の内容だけでなく、現場がどのように進化しているのかを見せることも大切です。
最新技術を「採用」「教育」「技術継承」のきっかけとして活用する視点は、中小建設会社にも取り入れられるヒントになるでしょう。
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