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建設業では、人材不足に加え、若手を育てる時間の確保が大きな課題となっています。働き方改革の推進により長時間労働は見直され、ベテラン社員も工程管理や安全管理、書類作成など多くの業務を抱えるようになりました。
その結果、「教えたいが時間が取れない」「現場で経験を積ませる余裕がない」と感じる経営者や現場責任者は少なくありません。 こうした状況の中、リクエスト株式会社は、人材育成を取り巻く環境の変化を整理した図解資料「人材育成を取り巻く構造的な変化」を公開しました。
資料では、従来の「教える量」を重視した育成から、仕事の中で「判断する経験」を積ませる育成へ発想を転換する必要性が示されています。この考え方は、技術継承や若手育成に悩む建設会社にとっても参考になる内容です。
『働く時間を増やせず、指導する側にも余裕がない状況では、研修時間や教材を追加するだけで、日常業務の中の学びまで補えるとは限りません。人材育成を研修の量だけで考えず、仕事のどこで本人が判断し、その結果から何を学べるようにするかまで設計対象にする必要があります。』
引用元:リクエスト株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
厚生労働省の第12次職業能力開発基本計画では、人材育成に課題を抱える事業所は約8割に上るとされています。主な理由は「指導する人材が不足している」「育成しても離職してしまう」「人材育成を行なう時間がない」などです。
建設業でも、以前のようにベテランと長時間一緒に作業をしながら経験を積む機会は減っています。限られた時間の中で人材を育てるには、「どれだけ教えたか」だけではなく、「どのような経験を積ませるか」という視点がこれまで以上に重要になっています。
建設現場では、安全や品質を守るためにベテランが的確な指示を出すことが欠かせません。しかし、答えだけを伝え続ける育成では、若手は指示どおりに作業できても、自分で考えて行動する力が身につきにくくなります。
例えば、「この順番で施工する」「この資材を使う」と教えるだけではなく、「なぜその手順なのか」「ほかの方法ではどのような危険があるのか」と考える機会をつくることで、仕事への理解は深まります。 今回の資料が提案する「判断経験を設計する育成」は、こうした小さな判断を日常業務の中へ組み込み、経験を積み重ねていく考え方です。
特別な研修を増やさなくても、普段の仕事を学びの場に変えられる点は、建設業のように実践を重視する業界とも相性が良いといえるでしょう。
引用元:リクエスト株式会社プレスリリース(PR TIMES掲載)
「判断経験を増やす」とは、若手へ重要な判断を任せることではありません。安全や品質に関わる判断はベテランが担い、それ以外で考える機会を増やすことが大切です。
例えば、朝礼で作業内容を説明してもらう、KY活動で危険箇所を発表してもらう、翌日の段取りを考えてもらうなど、日常業務の中にも学びの機会は数多くあります。 また、作業後に「なぜその方法を選んだのか」を振り返るだけでも、経験は次の現場へ生かせる知識になります。
特別な研修を増やさなくても、普段の仕事を工夫することで若手の成長を後押しできるでしょう。
DXやAIの活用が進んでも、安全や品質を踏まえた最終判断は人が担います。そのため、若手が自ら考え、判断する力を育てる重要性は今後さらに高まるでしょう。
ベテランも答えだけを教えるのではなく、「なぜその判断をしたのか」を伝えることで、経験やノウハウを次世代へ継承しやすくなります。
人材育成は、研修だけで完結するものではありません。日々の仕事の中で考え、判断する機会を積み重ねることが、若手の成長と技術継承につながります。
限られた時間だからこそ、仕事そのものを育成の場として見直してみてはいかがでしょうか。
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