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土地を購入してから「こんなはずではなかった」と後悔するケースは、住宅業界では決して珍しくない。地中埋設物やアスベスト、重機が進入できない前面道路など、購入前には見えにくいリスクが、解体や建築の工程で初めて表面化することがあるためだ。こうした構造的な課題に対し、京都市内で解体工事を手がける企業が新たなサービスを打ち出した。
株式会社AST(本社:京都市伏見区、代表取締役:青山龍晃)は、土地購入を検討する買主の側に立つセカンドオピニオンサービス「LANDLENS(ランドレンズ)」の提供を発表した。京都市内で1,000件以上の住宅解体を手がけてきた実務知見をもとに、購入前の土地に潜むリスクを可視化するという内容だ。
サービスの背景について、同社は不動産取引に存在する構造的な利益相反を指摘している。
『不動産取引においては、売主側には不動産業者や建築会社、解体業者などの専門事業者が関わる一方で、「その土地を本当に買うべきか」という観点から買主の側に立って判断を支援する専門家が十分に存在していないのが実情です。また、不動産仲介では一般的に売買が成立することで仲介手数料が発生します。そのため、取引を成立させる立場とは別に、「購入しない」という選択肢も含めて土地を客観的に確認できる仕組みが重要だとASTは考えています。』
引用元:株式会社ASTプレスリリース(PR TIMES掲載)
土地や古家付き物件には、見た目や一般的な物件情報だけでは判断しにくいリスクが潜んでいる。前面道路の状況による重機の進入可否、地中埋設物やアスベストの有無、周辺環境への配慮が必要となる条件などがその代表例だ。これらは購入後の解体・建築工程で初めて明らかになることが多く、想定外の追加費用につながる可能性がある。
一方で、不動産仲介の多くは売買成立によって手数料が発生する収益構造を持つ。そのため、仲介担当者が「この土地は購入しない方がよい」と積極的に助言するインセンティブは働きにくい。買主が独力でリスクを見抜くことは容易ではなく、結果として「買ってから気づく」事態が繰り返されてきたといえる。
LANDLENSの中核は、解体現場で培った知見を購入前の診断に転用する点にある。前面道路の幅員と重機の進入可否、地中埋設物が存在する可能性、アスベストの有無、解体作業の難易度、近隣への配慮が必要となる条件などを洗い出し、土地価格だけでなく購入後の総コストという観点から判断材料を提供する。
また、古家付き土地の売買においては買主から仲介手数料を受け取らない仕組みを採用している。解体費用や建築費用など購入後にかかるコストが多い古家付き土地において、購入時の負担を軽減する狙いがある。さらに、ASTは解体工事・建築工事を主たる収益源としており、土地の売買成立そのものによって収益を得る事業構造ではない。このため、調査の結果リスクが大きいと判断した場合には「購入しない方がよい」という結論もそのまま伝えられる点が特徴だ。加えて、土地の診断だけでなく建築会社の紹介まで一貫して支援し、工程ごとに異なる事業者へ相談する手間を減らす体制を整えている。遠方居住者向けにはオンライン相談にも対応する。
引用元:株式会社ASTプレスリリース(PR TIMES掲載)
ASTは今後、京都市および京都府主要エリアの物件を検索できる「物件マップ」の公開も予定している。一般的な物件検索サイトが扱う価格・面積・立地情報に加え、「前面道路が広く解体費を相場より抑えやすい」「重機の進入が難しく解体費は上がるものの土地価格の交渉余地が大きい可能性がある」といった解体業者ならではの視点をタグとして掲載する構想だ。
さらに同社は、相続した不動産の意思決定を支援する「LANDPATH(ランドパス)」の提供も予定しており、「買う前」と「継ぐ前」という不動産のライフサイクルの両端で、専門家が情報を整理し本人が納得して判断できる環境づくりを目指すとしている。
代表取締役の青山龍晃氏は次のようにコメントしている。
『解体工事を通じて、私たちは1,000件を超える現場を見てきました。その中には「買ってから気づいた」ケースが数多くあります。地中から出てきたコンクリートガラ、想定していなかったアスベスト、重機が入らずに膨らむ解体費。そのどれもが、買う前に分かっていれば防げたものでした。私たちは土地を売って稼ぐ会社ではありません。だからこそ「買わないほうがいい」と言えます。正しい判断を、その人自身が下せるようにする。それがASTの仕事だと考えています。』
引用元:株式会社ASTプレスリリース(PR TIMES掲載)
解体現場を熟知した企業が、買主の立場に立って土地のリスクを可視化するという今回の取り組みは、不動産取引における利益相反という構造的課題に対する一つの解と言える。土地や古家付き物件の購入を検討する際は、価格や立地だけでなく、購入後にかかる総コストまで見通す視点を持つことが重要になる。
今回の記事は京都の不動産・解体業界の動きを取り上げたが、こうした購入前診断のような買主目線のサービスが広がる背景には、建築・解体に関わる協力会社や専門人材の確保という課題も横たわっている。京都エリアで解体・建築に携わる事業者が人手や協力会社を探す際は、無料の建設業向けマッチングサービス『建設円陣』へのご登録から始めてみませんか(緑のバナーをクリック)。
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