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文部科学省は、令和9年度(2027年度)の概算要求(概算要求とは:各省庁が翌年度に必要な予算額を財務省に要求する手続きのこと)において、理工・デジタル系分野の人材育成・確保を目的に、大学の学部再編や高専(高専とは:中学卒業後に進学し、5年間で実践的な技術者を養成する高等専門学校の略称)の新設・機能強化への支援を大きく拡充する方針を打ち出しました🏗️。
少子化が進むなか「理工系の担い手をどう増やすか」は、建設業を含むものづくり産業全体に関わる大きなテーマです。今回はその中身を分かりやすく整理していきます😊。
今回の概算要求資料では、理工系人材育成の具体例がいくつも紹介されています📋。滋賀県では滋賀県立高等専門学校が2028年度(令和10年度)に開設予定で、入学定員は120名程度とされており、公立高専の新設は約40年ぶりとのことです。また、愛媛大学では造船分野、立命館大学では宇宙分野といった成長分野での定員増の取り組みが例示されているほか、安田女子大学では理工学部の新設予定、熊本大学では半導体デバイス課程の設置が挙げられています。
大都市圏の大学でも動きがあり、青山学院大学は2027年に「統計データサイエンス学環」を設置予定、中央大学は2027年度にスポーツ情報学部、2028年度に情報農学部を設置予定としています。立命館大学は成長分野転換枠を活用し、2028年度に生命科学系で65名の増員を予定しているとのことです。
これらの取り組みを支えるのが大学・高専機能強化支援事業(成長分野転換基金)で、令和9年度の要求額は1,100億円(新規)となっています。この事業では「大規模文理横断転換枠」「成長17分野支援枠」「高等専門学校支援枠」の3つの枠が設けられており、2040年までに理工系学部の定員を約2万人増加させ、学部学生に占める理工系の割合を50%まで引き上げることが目標として掲げられています👀。
高専そのものの機能強化にも力が入れられており、令和9年度の要求額は891億円(前年度631億円)。半導体・デジタル・エネルギー・宇宙・造船といった成長戦略17分野への対応が強化分野として挙げられているほか、モンゴル6校・タイ2校・ベトナム3校・エジプト1校といった海外展開も進められている点が資料からわかります🌏。
分野構成の目標値も示されており、私立大学等の入学定員について、理工農系は2024年時点の8.8万人(全体の18%)から2040年には10.6万人(33%)へ、逆に人社系は25.3万人(51%)から12.6万人(39%)へと、大きなリバランスを想定していることが読み取れます📊。


出典:文部科学省ウェブサイト(https://www.mext.go.jp/content/20260825-ope_dev02-000051779-6.pdf)
高専は伝統的に、機械・電気・土木・建築といった実践的な技術分野の担い手を数多く輩出してきた教育機関です。今回のように高専の新設・機能強化に国が本格的な予算を投じ、理工系学生の裾野そのものを広げようとしている動きは、中長期的に見れば、建設業を含むものづくり分野で技術者を採用したい企業にとっても無関係ではないテーマだといえそうです🔧。
もちろん、今回の施策の効果がすぐに現場の人手不足解消につながるわけではありません。ただ、こうした国レベルの人材育成政策の方向性を知っておくことは、自社の採用計画や、地元の高専・大学との接点づくりを考えるうえでのヒントになるはずです👉。
今後、各大学・高専でどのような学部・学科が新設され、どの地域にどれくらいの定員が生まれるのかといった続報にも注目しておきたいところです。
文科省による令和9年度概算要求では、1,100億円規模の成長分野転換基金や891億円の高専機能強化予算を通じて、理工系人材の裾野拡大が本格的に動き出そうとしています。
建設業界にとっても、将来の技術者供給という観点から見逃せない動きといえそうです。
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出典:令和9年度高等教育局の概算要求の考え方-強靱な高等教育への転換に挑戦する10の重点施策-(文部科学省高等教育局)(https://www.mext.go.jp/content/20260825-ope_dev02-000051779-6.pdf)をもとに作成
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