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光回線や5G基地局、防災無線など通信インフラ工事の需要が続くなか、電気通信工事を手がける中小企業で改めて注目されているのが電気通信主任技術者です。結論から言えば、合格率は2割から3割台と決して易しくはないものの、科目合格制度を使って受験を2回から3回に分ければ、現場で働きながらでも十分に合格を狙える資格です。
本記事では難易度の実態と、仕事と両立できる勉強法を整理します。
電気通信主任技術者(電気通信主任技術者とは:電気通信事業者の事業用電気通信設備の工事・維持・運用を監督する国家資格)は、伝送交換主任技術者と線路主任技術者の2種類に分かれます。局舎内の交換機や伝送装置を扱うなら伝送交換、光ケーブルや電柱など屋外の線路設備を扱うなら線路が適しています。受験資格に制限はなく、学歴や実務経験がなくても受験できます。
試験は「法規」「電気通信システム」「伝送交換設備及び設備管理(または線路設備及び設備管理)」の3科目で、すべてマークシート方式です。働きながら受験する人にとって最大の味方は、科目合格制度(科目合格制度とは:合格した科目が一定期間、以降の試験で免除される仕組み)です。合格科目は合格から3年以内に行われる試験で免除されるため、1回で全科目を狙わず、1回に1〜2科目ずつ確実に取る戦略が現実的です。
※画像はイメージです
難易度が高い理由は、出題範囲の広さにあります。法規では電気通信事業法や有線電気通信法、電波法に加え、不正アクセス禁止法なども対象となります。専門科目では設備の仕組みに加えてセキュリティ管理やソフトウェア管理まで問われ、試験時間は150分と長丁場です。
一方、合格基準は各科目とも満点の6割以上で、記述式の問題はありません。満点を目指す必要はなく、頻出分野で確実に得点する学習で十分に届く試験だといえます。
日本データ通信協会の統計をまとめた資料によると、令和8年度第1回(2026年7月実施)の合格率は、伝送交換が20.8%、線路が20.7%でした。令和7年度は伝送交換が第1回34.2%、第2回24.6%、線路が第1回31.9%、第2回26.7%と推移しており、回によって10ポイント前後の振れ幅があります。制度開始以来の累計合格率は22.0%です。
なお、令和8年度第2回試験は2027年1月31日に実施されますが、申請受付は2026年10月21日で締め切られています。これから学習を始める人は、2027年夏の第1回試験を最初の目標に据えるとよいでしょう。
通信インフラの更新や災害に強いネットワークの整備は今後も続く見通しで、資格者の需要は高い水準が続くと考えられます。
電気通信主任技術者の資格者証を持ち、交付後に一定の実務経験を積むと、建設業許可における電気通信工事業の営業所技術者(営業所技術者とは:営業所ごとに常勤で置く必要がある技術責任者。2024年12月に専任技術者から名称変更)の要件を満たすこともできます。
許可要件と元請けからの信用の両面で、資格者を社内で育てる意味は大きいといえます。
第一に、最初の受験では「法規」と得意な1科目に絞ります。法規は暗記中心で、通勤時間や休憩時間の細切れ学習と相性が良い科目です。
第二に、過去問を軸に学習します。電気通信国家試験センターは過去の試験問題と正答を公式サイトで公開しており、電気通信振興会からは過去問を収録した「電気通信主任技術者試験 全問題解答集」も刊行されています。同じテーマが繰り返し出題される傾向があるため、過去5回分程度を3周するのが効率的です。
第三に、平日は1日30分、休日は2時間など、続けられる量を決めて習慣化します。現場の繁忙期と重なる月は復習のみに切り替えるなど、無理のない計画にすることが継続の鍵です。
経営者や現場監督の立場であれば、受験料の会社負担や合格時の資格手当を設けることで、若手の挑戦を後押しできます。
電気通信主任技術者は合格率2割台の難関ですが、科目合格制度を活用し、過去問中心で1〜2科目ずつ積み上げれば、現場の仕事と両立しながら取得できる資格です。まずは2027年夏の試験に向けて、今日から法規の過去問1回分に手を付けてみてください。
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出典:
・「電気通信主任技術者試験統計情報」(一般財団法人日本データ通信協会 電気通信国家試験センター)
・「令和8年度電気通信主任技術者試験の公示」(一般財団法人日本データ通信協会)(https://www.soumu.go.jp/main_content/001053898.pdf)
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