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建設業界の人手不足が深刻化する中、業界の魅力をどう若い世代に伝えるかは、多くの中小建設企業にとって共通の課題となっている。福岡県では建設産業雇用促進事業の一環として、専門学校の学生を対象にしたDXセミナーが開催された。現場で使われる最新技術を実際に体験してもらうことで、建設業への理解と関心を高める狙いがある。
今回はこの取り組みの内容を紹介しながら、中小建設業が若手採用に活かせるヒントを考えたい。
学校法人麻生塾は、福岡県が実施する福岡県建設産業雇用促進事業の一環として、2026年10月5日に麻生建築&デザイン専門学校で「学生・一般向けDXセミナー」を開催した。当日は学生約30名が参加し、建設産業の魅力や多様な職種、建設現場で活用されるDX・先端技術について学んだという。
セミナーの目的について、発表では次のように説明されている。
『本セミナーは、建設産業の役割や仕事の魅力を知るとともに、DXによって変化する建設業界を実際に体験することを目的に開催されました。』
引用元:学校法人麻生塾プレスリリース(PR TIMES掲載)
また、当日の内容については以下のように紹介されている。
『当日は、建設産業の役割や社会的な必要性、仕事のやりがいについて紹介いただいたほか、新たな職種として注目される「建設ディレクター」の、具体的な業務内容やキャリア形成のあり方もご紹介いただきました。』
引用元:学校法人麻生塾プレスリリース(PR TIMES掲載)
なお、セミナーの様子は2026年11月14日にFBS福岡放送「優&舞の知っトク!ふくおか」で紹介される予定である。
建設業界の人手不足は、単に労働人口の減少だけが原因ではない。業界の仕事内容ややりがいが若い世代に十分伝わっていないことも、採用を難しくしている要因の一つと考えられている。建設現場に対する固定的なイメージが根強く、実際の多様な職種や最新技術の活用について知る機会が少ないことも背景にある。
今回のセミナーでは、現場で働く社員によるパネルディスカッションも実施された。仕事を選んだきっかけや将来のキャリア形成、学生時代にやっておけばよかったことなど、現場のリアルな声を通じて、学生が建設業界で働くことを具体的に考える機会になったという。
中小建設企業にとっても、こうした現場社員の生の声を伝える場は、採用活動において有効な手段の一つとなり得る。
セミナーの技術体験会では、ドローン操作体験や高性能ドローンの展示、液状化実験のほか、3Dスキャン、VR、3DCAD、空間再現ディスプレイなどが紹介された。実際に技術に触れることで、建設業界におけるDXの活用を身近に感じることができる機会となったという。
こうした体験型の学習は、建設業に対する従来のイメージを刷新する効果が期待できる。実際に機材を操作し、技術の進化を肌で感じることで、業界への関心が自然と高まる仕組みといえるだろう。
引用元:学校法人麻生塾プレスリリース(PR TIMES掲載)
セミナー終了後のアンケートでは、参加した学生から多くの感想が寄せられた。ドローン操作体験や液状化現象の体験が楽しかったという声のほか、建設ディレクターなど多様な職種について詳しく知ることができたという意見もあった。
特に注目されるのは、ドローンの活用に関する感想である。実際にドローンに触れることで、現地に行かなくても災害の状況を立体的に把握できる技術の有用性を実感した学生もいたという。こうした反応は、DX技術が建設業の仕事の幅を広げ、新たな魅力を生み出していることを示している。
中小建設企業にとっても、自社がどのような技術を導入しているかを発信することが、採用活動における差別化につながる可能性がある。
今回のセミナーは福岡県の事業として専門学校で実施されたものだが、そこで得られた知見は中小建設企業の採用活動にも応用できる部分が多い。例えば、現場で実際に使っているICT機材や施工管理ツールを見学会や会社説明会で紹介することは、学生や求職者の関心を引く有効な手段となり得る。
また、社員によるパネルディスカッションのように、現場で働く人の生の声を伝える機会を設けることも、仕事の実像を伝えるうえで効果的だ。建設業の仕事内容や働き方について正しく理解してもらうことが、結果として応募者の増加や定着率の向上につながっていく。
福岡県で開催された今回のDXセミナーは、建設業の魅力や最新技術を学生に直接伝える貴重な機会となった。業界のイメージを変え、若手人材の関心を高めるためには、こうした体験型の取り組みを各地域・各企業で継続していくことが重要になるだろう。
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